香川・井戸川 変わった取り組み方と気持ち~目指すは首位打者

 【香川・井戸川祐太外野手】文=高田博史

 4月は苦しい戦いが続いた香川だったが、5月に入り3連勝(13日現在)と、上昇気流に乗りつつある。

 打線の核となっているのが2年目の井戸川祐太だ。開幕から打率3割以上をキープし、香川からただ1人、打撃十傑にランクインしている。

 「好調って感じはあまりないんですけど、去年に比べて追い込まれてからでも余裕が出てきたなっていうのは感じます」

 ルーキーだった昨年、62試合に出場した経験が生きている。2年目となり、取り組み方も変わって来た。只川宏トレーナーが言う。

 「(ウオーミング)アップの入り方が変わりました。去年まではダッシュの1歩目とか全然抜いてましたけど、今年は入り方が違いますよ。やる気が見えますよね。去年に比べると」

 オープン戦では打撃好調だったが、開幕してからすぐに調子を崩しかけたことがあった。只川トレーナーらと話し合い、参考にしたアドバイスは「最初の入り方を意識することで、その日の練習、試合が変わって来る」だった。以来、アップから全力で取り組むことを続けている。

 高校中退後、カリフォルニアでのウインター・リーグなどを経験している。死に物狂いで上を目指そうとする外国人選手たちのなかで、4割近くの打率を残し「野球が楽しい」と思えた。それがNPBを目指すターニングポイントとなる。

 西田真二監督(元広島)の下で、さらに経験を積み上げる。

 「監督からは(スイング時、上体が)伸び上がらないこととかを言われますけど。“前でさばく”とか、感覚で言う人だと思うので。その感覚が自分のなかにあると『あ!そういうことか!』って答えに直結することがありますね」

 ボールに対して、強く振ることを心掛けている。余計なことは考えない。打席での気持ちに「もう、いいや」がなくなった。あるのは「全部、打つ--」。

 「1打席、1打席、集中して入る。後悔したくないんで。ストライクとか見逃したくないんですよ」

 その先に、首位打者のタイトルを目指しつつ。

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