リアルルーキーズ!?三重県の公立校・白山が甲子園出場の夢かなえた

 三重の山間部にある白山高校が初めて甲子園にやって来る。10年連続初戦敗退していたチームがシード校を次々倒し、下克上を達成した。そこには一体どんなドラマがあったのか?

公開日:2018.8.2

巨人・上原とともにプレーした東監督が導いた初の聖地

白山、ミラクル初聖地!東監督赴任時は部員5人 年間160回の練習試合で鍛えた

 「高校野球三重大会・決勝、白山8-2松阪商」(25日、四日市市営霞ケ浦球場) ノーシードの公立校・白山(はくさん)が、春夏通じて初の甲子園出場を決めた。

白山、ミラクル初聖地!東監督赴任時は部員5人 年間160回の練習試合で鍛えた

 就任6年目の東拓司監督(40)は大体大で巨人・上原とともにプレー。「万年1回戦負け」とやゆされた弱小校を「雑草魂」で夢舞台に導いた。

白山、ミラクル初聖地!東監督赴任時は部員5人 年間160回の練習試合で鍛えた
2018年7月26日デイリースポーツ紙面

 ◆白山高校 所在地は三重県津市白山町南家城(いえき)。最寄り駅の名松線家城駅は「2時間に1本しか電車が来ない」そうだ。生徒数は少子化で減少が続いており、現在304人。男子生徒は213人、女子生徒は91人。野球部は55人。

5年前は部員5人のみ…「どうせコールド負け」やじの通りに初戦で5回コールド終戦

 2013年4月に就任した東監督は、観客で埋め尽くされたスタンドを見渡した。就任当初を思い返しながら、目には涙が浮かんでいた。
 白山に赴任した5年前。部員は新入生の1人を加えても5人だった。事実上の休部状態、グラウンドは草が生えっぱなし。

白山、ミラクル初聖地!東監督赴任時は部員5人 年間160回の練習試合で鍛えた

 何とか部を辞めた生徒を呼び戻し、夏の三重大会に出場。学校での壮行会では、生徒からやじが飛んだ。
 「どうせコールド負けだ」
 結果は5回コールドで1回戦負け。やじの通りに終わった。

白山、ミラクル初聖地!東監督赴任時は部員5人 年間160回の練習試合で鍛えた

 巨人・上原とチームメートだった東監督の雑草魂に火が付いた。
13年●1回戦2-12紀南(5回コールド)
14年●1回戦2-11津工(7回コールド)
15年●1回戦5-11名張桔梗丘
16年●1回戦1-3相可
17年○1回戦6-4四日市西
   ○2回戦6-4神戸
   ●3回戦6-4菰野
徐々に内容が良くなり、17年には3回戦に進出。“万年初戦敗退校”から脱却した。

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