報徳学園の逆転劇を導いたアゲアゲホイホイやOBらの思い

 大阪桐蔭に競り勝ち、駆け出す報徳学園ナイン(撮影・北村雅宏)
 7回、左越えに2点適時打を放ちガッツポーズを決める林純司(撮影・開出牧)
 8回、勝ち越しとなる適時二塁打を放つ報徳学園・石野(撮影・北村雅宏)
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 「選抜高校野球・準決勝、報徳学園7-5大阪桐蔭」(3月31日、甲子園球場)

 2試合目の報徳学園と大阪桐蔭の試合は、すごい展開でしたね。報徳学園からすると、昨秋の近畿大会決勝のリベンジとなりましたが、あの時、僕も紀三井寺まで見に行ってました。ちょうど近くのスーパーで食料を買っていた時のことを覚えています。見知らぬ方に「報徳学園の林って知ってますか?」と声をかけられて「知ってるよ、さっきがんばってたなあ」と返すと、「実は僕の弟なんですよ」と。林君のお兄ちゃんでした。

 その時にお兄ちゃんから「大阪桐蔭の超有名人の前田君と弟は、昔バッテリーを組んでたんですよ」と教えてもらっていたんです。少し話題にもなっていましたが、きょうもその対戦があるかと楽しみにしていたら、八回に勝ち越した後の対戦で、林君は前田君からヒットを打ちましたし、この試合は3安打2打点。チームとしても個人としても、成長したところを見せ付けたような試合でした。

 それにしても、正直、大阪桐蔭が5点取った時にはワンサイドになるかなという雰囲気でしたが…逆転の報徳健在と言いますか、アルプスの応援団の力も間違いなくあったなと思わされました。伝統の「アゲアゲホイホイ」。一体感があって、盛り上がってましたよね。外野の子どもたちも、喜んでやってましたよ。

 試合が終わってからも、応援していた選手がアルプスから出てきたところに、子どもたちが寄って行っていて。試合展開はもちろん、応援にも魅了されたんでしょうね。「お兄ちゃん、すごかったな」ってハイタッチをしたりとかして。そういうのを見てると、自分が小学生の時に高校野球を好きになったのって、そういうきっかけやったなと思い出しましたし、いい光景でしたね。

 報徳学園のアルプス席で言うと、OBで野球評論家の金村義明さんもいらっしゃっていて。これまでも、僕と一緒に見ている時には報徳が負けないっていうのを言ってもらっていたんですが、この日は、金村さんと高校時代にバッテリーを組んでいた一つ上の先輩の方も来られてました。

 その方がタバコを吸いに行くごとに報徳が打つもんだから、「先輩、タバコでも何でもどっか行ってくださいよ」とか言われたりしていて。大人やのに子どもみたいなこと言うてるなと思いましたが、すべては母校愛ですよね。報徳学園のラグビー部の西條監督もおられましたし、学校として一丸となって、打倒大阪桐蔭を果たしたという一戦でした。

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