高校野球名将に学ぶ「凡事徹底」で自分磨き “おうち時間”で出合った一冊

 変わらず自宅で過ごす時間が多い中、読書でもしようと思っていた時に送っていただいた本があります。安田諒平さんという方が書かれた「甲子園の名将に学ぶ、これって意味ありますか?とすぐ聞く若手の褒め方・叱り方」という一冊です。

 まず安田さんについてですが、島根の開星高校の野球部で主将を務めていた元高校球児なんです。元々二塁手だったのが、3年夏の2011年の島根大会で、レギュラー捕手が負傷して急きょ捕手に転向。そのまま夏の甲子園も捕手で出場して、結果的に優勝した日大三高に2回戦で敗れる形となりました。

 当時の開星でよく知られていたのは「ジャイアン」という愛称で後にソフトバンクに入団した白根尚貴選手。身長186センチの白根選手と159センチと小柄な安田さんのバッテリーで、その体格差もあって、小柄な捕手がいたなというイメージは残っていたんですよ。

 今は普通に働かれているそうですが、特別面識があったわけではないんです。少し前に、花巻東でエンゼルスの大谷翔平選手の2番手投手だった小原大樹君から紹介を受けて、「本を送らせてもらっていいですか?」ということで、読ませていただきました。

 簡単に紹介させてもらうと、高校野球に特化した内容ではなくて。安田さんの時の監督で、今年また開星に復帰された野々村直通監督の教えを世に出したいという思いで、監督の教育法や野球部引退後に「これはどういうことやったんですか?」と聞いたことをまとめられた本です。

 例えば、「これは意味ないからやらんでいいんじゃないの?」などと簡単に言ってしまいがちな若者への本というか。野々村監督から学んだことを挙げながら、今年で27歳という若者の安田さんが若者に向けて書くおもしろさというか。

 印象に残ったのは「凡事徹底(ぼんじてってい)」という言葉のところですね。当たり前のことを徹底的にやるというところで、野々村監督の中の大きな凡事徹底というのが「時間を守る」、整理整頓の意味で「場を清める」、あとは礼を正すというので「あいさつをする」という3つだったそうです。

 すべて野球と関係ないと思われがちですが、ゴミ拾いも意識を持って徹底的にやることで、例えばどこにゴミがあるのか、といった観察力が養われて結果的に野球につながったとか。あとは「徳を積む」とも言われたりしますが、運を引き寄せるのもそういったところから呼び寄せられるのではないか、とか。

 他にもいろいろありましたが、考えてみると野々村監督の3つの凡事徹底は、今の時期に僕もできることやなと。ダラダラ過ごすのではなく、以前のような日常が帰ってきた時、自分を磨いてそこに戻れば変わってくることもあるんじゃないかと。ただただマイナスにとらえず、今できることを前向きにやっていきたいなと。高校球児になった気持ちで学ばせてもらいました。

  ◇  ◇

 かみじょうたけし(本名・上条剛志)1977年12月31日生まれ。兵庫県淡路島出身。龍谷大卒。血液型A型。身長170cm、体重50kg。高校野球大好き芸人として知られる。趣味・特技は競輪予想、モノマネ。

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