中日・山本拓実は小さな大投手となるか?かみじょうたけし“推しメン”紹介

 先日、高校野球を追い掛けている僕にとって、うれしい出来事がありました。中日・山本拓実投手が12日に甲子園の阪神戦でプロ初登板し、2回無失点という堂々のデビューを果たしたことです。

 彼は兵庫県内有数の進学校である市西宮から2017年ドラフト6位で入団しました。公立出身でも身長190センチとか、素材を評価して指名されることはありますが、山本くんは身長167センチです。

 彼は幼い頃から無類の野球好きでした。少年野球の合宿では雨が降って練習がなくなると、みんなが喜ぶ中で「何で、野球ができないんや」と悔し泣きしていたそうです。クリスマス前には、サンタにブルペンをお願いした逸話もあります。

 小柄ながら努力を重ねて、太ももは60センチ以上もあるそうです。夢を実現させて、高卒1年目から1軍で投げるなんて…。成績が低迷している中日の状況もあったとはいえ、球児や僕らにも夢を与えてくれますよね。

 忘れられない思い出もあります。17年6月。僕は同年のセンバツで優勝した大阪桐蔭と、市西宮の練習試合を見ていました。この試合で、山本投手は名門を7回3安打に抑えたんですが、これには本当に驚かされました。その後、僕はドラフトの1週間前に出演したテレビ番組で、彼のことを紹介したんです。

 僕自身は楽天ファンですが、番組では「山本投手は甲子園のお膝元、地元の西宮市の公立校出身です。身長197センチの藤浪選手と身長167センチの山本選手のでこぼこコンビ。阪神さん、売り出しやすいですよ!!」とアピールしました。すると、番組を見てくれていたのか、市西宮OB会の方がドラフト後の山本投手の激励会に招待してくれました。

 当日はたくさんの人がいる中、山本投手はわざわざ家族で僕のテーブルまで来てくれました。そしたら、僕に「サインを下さい」と…。「逆やろ!!」と突っ込みたかったですけど、サインを渡して写真を撮影したら、その写真が翌日の新聞にも掲載されて。読者の方も「逆やろ!!」て思ったでしょうね。

 この話でも分かると思いますが、普段は初々しい好青年です。1軍へ昇格した時は緊張して、名古屋からカバンを送り忘れたそうです。メーカーの人も「かわいいところがあります」と笑っていました。

 登板翌日には、松坂投手と入れ替わりで登録を抹消されましたが、12年ぶりに甲子園でバースデー登板をするレジェンドにバトンを渡すって。やっぱり、山本投手は何かを“持って”ます。これからの活躍に期待したいですね!!

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