ワクワク…「入場行進観戦」の楽しみ方

 まもなく始まる春の選抜、今年は90回記念大会ということで出場校は例年より4校増え、36校となった。つまり、いつもより多くの入場行進を観ることができる。

 これは開会式の入場行進を観るのが大好きな僕にとっては、たまらなくうれしい事なのだ。元気に腕を振ったり、イチ、ニーの掛け声、手をグーしている学校がほとんどだが、盛岡大付なんかは手はパーの状態で歩いたりと学校の色が出るので、観ていて非常に楽しい。

 毎年春、夏と現地でチェックし、腕振り、声、全体のまとまりなどを総合して、勝手に入場行進優勝校を決めるくらい大好きである。

 そして、そんな入場行進を盛り上げてくれるのが、入場行進曲である。夏は毎年決まりの行進曲があるが、春は前年に話題となった曲などが選ばれる事が多く、歴代の楽曲をふと街中で耳にする事があると、その大会の思い出が頭の中を駆け巡る。

 そして、何度も聴くうちに、入場行進曲がその大会を予兆していたり、象徴していたりする事に気づいたのだ。

 例えば、99年の入場行進曲はキロロの「長い間」だったのだが、その年は沖縄尚学が沖縄県勢悲願の甲子園初優勝を果たした。冒頭の歌詞の(長い間待たせてごめん)とはホントにその通りだし、沖縄出身の2人が歌うのだからトリハダがたつ。

 2011年はいきものがかりの「ありがとう」。

 あの東日本大震災直後で、それどころではない被災地の皆さんの事を考えると、はたしてこのような時に野球をやっていいのだろうか?いや、僕たち高校球児は負けないというところを今こそ見せる時ではないか?さまざまな想いが交差する中での大会開催であった。

 あの年、甚大な被害を受けた宮城県の東北高校が、野球どころか彼ら自身の生活もままならない中、東北地区代表として堂々と戦った。結果は初戦敗退だったが、その懸命のプレーに被災地から聞こえてきた言葉は「ありがとう」だった。あんなに悲惨な自然災害の中でも日本中の皆さんが世界中に届けたい想いは「ありがとう」だったのだ。

 そして、昨年は星野源「恋」。ある関西の番組で歌詞に出てくる(夫婦を超えてゆけ)というフレーズから、夫婦つまりバッテリーを超えていく打撃の大会、ホームラン量産の大会になるのでは…と予想させてもらったのだが、大会本塁打数23本は前年度の16本を大きく上回るどころか、ラッキーゾーン撤廃された1992年から数えても1番の数だった。

 さて、それを踏まえて今年の「今ありて」をちょっと考えてみようではないか。

 (新しい人が集いて)という歌詞を初出場校と考えてみるのは?

 実は1993年にも「今ありて」は入場行進曲になっているのだが、その時はベスト8のうち3校が初出場で、準優勝した大宮東も初出場だった。

 初出場校が活躍する年、はたまた(今ありて時代も連なり始める)という歌詞からは(連なる)。つまり大阪桐蔭の春連覇とも考えられる。

 なんの根拠もないが、こんな事考えながら大会までの日々を過ごしている。

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