広島・新井監督が来季続投 松田オーナー「絶対に成果出してくれる」 若手育成で勝負の4年目へ「麦のように頑張っていきたい」
広島の新井貴浩監督(48)が来季も指揮を執ることが24日、分かった。2年連続のBクラスが決定しているが、松田元オーナー(74)の信頼は不変。「絶対に成果を出してくれると思っている」と若手育成への取り組みを評価し、続投させる意思を示した。来季が就任4年目となる指揮官も球団からの信託を受けて、決意を新たにした。
若手を育てながら常勝チームを作り上げる-。新井監督が抱く長期的プランに球団は改めて最大限の理解を示した。報道陣の取材に応じた松田オーナーはいばらの道を歩む指揮官に向けて、全幅の信頼を寄せた。
「監督にとっては(今季は)辛い1年間だったかもしれない。来年以降も辛いかもしれないけど、絶対に成果を出してくれると思っている。途中で辞めるよりも成果を見たい。成果を見られるように、その分の年月をやればいいと思っている」
新井政権3年目の今季はここまで59勝74敗5分けで借金15での5位。すでにCS進出の可能性は途絶え、2年連続でのBクラスが確定している。松田オーナーは「彼もいろいろなことをやってくれているのだろうけど、それがうまくかみ合わず、大変なシーズンだったと思う」と新井監督の心中をおもんばかった。
昨季は9月に月間20敗を喫する大失速で首位から4位に転がり落ちた。その教訓として「強い選手」を育て上げること、それに伴ってチームが「変化」していくことが強調されて今季はスタート。若手が積極起用され、ドラフト1位・佐々木は経験を積み、中村奨の才能が開花した。小園に至っては首位打者を争うまでに独り立ちした。
松田オーナーも、その取り組みを理解している。「若い子を一生懸命使おうという意欲は出ていた」と語り、「次の世代の核になりそうな選手が出てきてはいる」と評価した。
新井監督も球団から来季の指揮も託されたことを受けて報道陣を前に取材対応。「任せていただいて、また期待していただいて、ありがたいことですし、その期待に応えられるように頑張っていきたい。麦のように頑張っていきたい」と表情を引き締めた。
“革命道中”にあるチーム。指揮官は「育てていく、つくっていくというものは、一朝一夕にはいかないと思う。こちらは辛抱強く、忍耐強くやっていきたい」と決意を新たにした。シーズンは残り5試合となった中、現在はより多くの若手が起用されている。新井カープ4年目も鍵を握るのは若手の台頭だ。苦しんで、我慢して…輝かしい未来を信じて改革は進んでいく。





