広島・森下の今季終了 右肩炎症でリハビリ調整中「まだ野球人生はある、いい機会にしたい」 新井監督が明言

 広島の新井貴浩監督(48)が22日、右肩炎症のためリハビリ調整中の森下暢仁投手(28)が今季中に登板しないことを明らかにした。自身初の開幕投手を務めた右腕だが、6勝14敗でシーズンを終えることになった。患部の状態は「そこまでシリアスなものではない」と言うが、首脳陣は無理をさせない判断に至った。

 チームを背負う気概で腕を振ってきた男はリベンジの機会を迎えないまま、シーズンからフェードアウトしていく。新井監督は右肩の炎症でリハビリ中の森下の状態に関して、「そこまでシリアスなものじゃない。ただ、無理していかせるものでもないという感じかな」と言及。今季中に登板させない方針を示した。

 森下は8月23日・中日戦(マツダ)で先発し、7回7安打3失点(自責点1)で敗戦投手となった翌日に登録を抹消されていた。同26日から大野練習場でリハビリを開始。ノースロー調整などで、患部の回復具合を見極めていた中、「炎症が引かないのと、違和感があるなという感じ。肩の張りだったらこんなに休まない」と語っていた。

 その後、検査で炎症の程度などが分かり、今季中の復帰を断念する選択に至った。新井監督は「本人は当初『いける』ということだったけど、検査してみたら炎症があった。しっかり検査して良かった」と説明した。

 今季は指揮官から「中心になって引っ張ってみろ」という期待をかけられ、大卒6年目にして自身初の開幕投手を務めた。3、4月こそ3勝2敗で白星先行だったものの、6月20日・楽天戦(マツダ)からは8連敗。防御率2・48の数字が指し示すように試合はつくっているが、投げ合う相手はエース級が多く、打線からの援護もなく負けが積み重なった。

 ここまで22試合に登板して6勝14敗で、負け数は両リーグワースト。それでも自身にベクトルを向け続け、球宴ブレーク中には末包とともに緊急ミーティングを主催して、再浮上へもがく姿勢もあった。

 ケガによるシーズン途中での戦線離脱は自身初。もどかしさや悔しさもあるだろうが、「まだ野球人生はあるし、入団してからここまで、なかなか休憩する時間もなかった。このタイミングでこういう形になったので、いい機会にしたいなという気持ちになっている」と切り替え、今は前を向いている。チームもBクラスが決定済み。状況を考えれば、羽を休めて来季に備えることは最良の判断と言える。

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