現役ドラフト移籍「その気持ちはありました」広島・鈴木が独占激白 驚いた「練習量」「1軍完走を一番に」

 笑顔でポーズを決める鈴木(撮影・山口登)
 ブルペンで投球練習する鈴木(撮影・山口登)
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 広島の鈴木健矢投手(27)の投球スタイルは奥深く、見る者の目をひきつける。昨年12月の現役ドラフトで日本ハムから加入。新天地で迎えた今キャンプはここまで実戦2試合に登板し、計4回無失点。近年のカープにはいなかった下手投げで打者を手玉に取る右腕のこれまでと、これからに迫った。【上】

  ◇  ◇

 -カープになじんできたのでは。

 「大野での合同自主トレからやらせてもらって、そこそこなじんできているかなと思いますね」

 -最初は不安もあった。

 「めちゃめちゃ不安でしたね。僕、人見知りなので。『どうしよう…』という感じでした」

 -チームに実際に入ってみてどうだった。

 「みんなすごく温かくて優しいです。裏方さんも含めて、よく話しかけてくれるのでありがたいです」

 -仲良くなった選手は。

 「同級生の(森下)暢仁や(森)翔平とかとご飯によく行ったりしています。やっぱり同級生が一番しゃべりますかね」

 -広島に来て驚いたことは。

 「練習量です。投手でもランニングが多かったり。ファイターズは自主性の部分が大きくて、個人練習が多かった。カープはチームで動く感じ。だからチームとしての結束力はすごく高いんじゃないかなと思います」

 -キャンプもここまで順調に来ている。

 「とにかく結果を出して、自分の価値を証明するしかないと思っています。結果を求めてやっているのが現状ですね」

 -最初が肝心。

 「フラットに見てくれていると思うので、そこの入りがダメだったら、そういうレッテルを貼られますし、ファイターズではこういうイメージだから、こういう起用法というのがあった。その起用法も移籍でリセットすることができるので。そこはプラスに考えてやっています」

 -どんなイメージを植え付けたいのか。

 「まだ先発か中継ぎか分からないですけど、『困ったら鈴木』という感じで、フル回転するくらい信頼してもらいたいです」

 -現役ドラフトでの移籍。環境を変えてやってみたい気持ちはあったのか。

 「その気持ちはありました。評価がフラットな状態でやりたいなと。ファイターズの時は中継ぎでロング、ワンポイント、先発もやっていたので、どちらかと言うと便利屋で、唯一無二ではなかった。替えの利くポジションに就いていました。そのイメージをいったんフラットにして、もう一度、自分の地位を確立したいと思っていました」

 -広島1年目の目標は。

 「先発でも中継ぎでもずっと1軍にいられれば、そこそこの成績は出るはずなので、1軍完走を一番に考えています。中継ぎだったら、40から50試合は投げている計算ですし、先発をして、その後に中継ぎに入ったりもしてきた。それをやっていれば、ある程度の成績を残せると思っています」

 ◇鈴木 健矢(すずき・けんや)1997年12月11日生まれ、27歳。千葉県出身。176センチ、80キロ。右投げ左打ち。投手。木更津総合高、JX-ENEOSを経て19年度ドラフトで日本ハムに4位指名され入団。20年6月23日、楽天戦で1軍初登板。22年からはアンダースローに転向し、同年6月26日のソフトバンク戦でプロ初勝利。昨年12月の現役ドラフト2巡目で広島から指名された。

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