広島ドラ5・菊地ハルンを新井監督が大絶賛 「打者にとっては圧力を感じる投手」 身長2メートルが生む剛球
「広島春季キャンプ」(8日、日南)
広島・新井貴浩監督(48)が8日、ドラフト5位・菊地ハルン投手(18)=千葉学芸=を絶賛した。この日から2軍は日南市の東光寺球場でキャンプ第2クールを開始させ、13人の投手が日南天福球場に移動してブルペン入り。全員の投球をチェックした指揮官は身長2メートルの大型右腕の名を挙げ「打者にとっては圧力を感じる投手」と高評価を与えた。
高いリリースポイントから放たれる剛球には、菊地の魅力が詰まっていた。ブルペンに響いたのは、ドスンというミット音。立ち投げで20球を投げ「球的にもコントロール的にも、一番良かったと思います」と笑顔で振り返った。
NPB日本人投手では最長身の2メートル。恵まれた体を目いっぱい使って、テンポ良く投げ込んだ。迫力満点の投球に、新井監督は「元々大きいけど、打者に対して圧力のある投げ方をしてるなと。力強い投げ方、腕の振りをしているなと感じました」と褒め上げた。
さらに、上背のある投手の利点を強調。「大きいというのは投手にとってアドバンテージ。構えた時に打者は近く感じるし、投げ方的にも打者にとっては圧力を感じる投手」。長身だからこそ与えられる武器をドラ5ルーキーは備えている。
菊地自身は「自分の意識しているところは体の軸。そこを意識して投げられた」と納得顔。新井監督が見つめる中でのブルペン入りに「緊張したんですけど、いつも通りの自分で投げられました」と初々しい表情で振り返った。
パキスタン人の父と日本人の母の間に生まれ、「ハルン」という名前はパキスタンの王様の名前に由来する。靴のサイズは31センチで服のサイズは4Lという規格外の18歳。「スタミナと、体を大きくするトレーニングを中心に頑張りたいです」と菊地。指揮官の褒め言葉を自信に変え、スケールの大きな投手を目指す。
◇菊地ハルン(きくち・はるん)2007年1月21日生まれ、18歳。千葉県出身。200センチ、115キロ。右投げ右打ち。市川八中(佐倉シニア)、千葉学芸高を経て24年度ドラフト5位で広島入団。父はパキスタン人。スケールの大きさが魅力たっぷりの右腕。最速149キロだが、変化球も精度が良く器用さも備える。