カープ羽月 周東流で進化図る 盗塁数増へ韋駄天侍の極意吸収 スタート改良「1歩目の左足を」

 広島・羽月隆太郎内野手(23)が29日、“周東流”で今季の盗塁数増加へ意欲を示した。5日から24日まで宮崎県内でソフトバンク・周東に弟子入りし、ともに自主トレを行った。2度の盗塁王に輝くなど実績十分の韋駄天(いだてん)から盗塁のスタートの切り方など細かい技術を吸収。代走の切り札として活躍した昨季からの進化を誓った。

 現役最速の男から技術を盗んだ。羽月は周東との自主トレで「いろいろな話が聞けて面白かった。感覚が似ているところがたくさんあったので自分にあてはめて試しているところです」と多くのヒントを得たことを明かした。

 取り組んでいるのが“周東流スタート”への改良だ。「1歩目の左足をなるべく遠くに出す。そうすることで体が倒れて足が勝手に出てくる」と解説。「見てる人は分からないと思いますけど、僕の中ではとても大きな差。試合の中でできるかはまだ分からないですけど取り入れているところ」と習得へ向け、試行錯誤の日々を送っている。

 昨季はチームトップの14盗塁を記録するも進化を求める理由がある。「周東さんはセ・リーグは盗塁が難しいと言っていた。投手のクイックのタイムが速かったり、(セットで)止まらず投げたりもあって難しいと」。直近10年の盗塁王の盗塁数を比べてもセがパを上回ったのはわずか1度。厳しい環境下で盗塁を積み重ねるため、努力は怠らない。

 この日はマツダスタジアムでダッシュを繰り返しスタートの確認を入念に行うなど汗を流した。キャンプは2軍スタートが決定しているが「全然気にしていない。1軍に呼ばれた時に結果が残せるようにコツコツとやっていきます」と前向き。侍ジャパンの一員として世界でも活躍した師匠に続き、今季は羽月がセ界をかき回す。

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