カープ新井監督 前半戦は変幻自在打線 若手にチャンス与える→後半戦は「完成形」で固定が理想

 監督会議の会場へ向かう新井監督(撮影・佐藤厚)
 12球団監督会議に臨む(左から)藤井ヘッド、新井監督、高2軍監督(代表撮影)
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 広島・新井貴浩監督(46)が16日、都内で行われた12球団監督会議後に取材に応じ、今季前半戦は変幻自在の打線を組む考えを明かした。打順の構想は現状、白紙を強調。多くの若手にチャンスを与えつつ、球宴後からオーダーを固定する形を理想とした。大前提となるのは若鯉たちの台頭。選手のアピールを最優先にしながらタクトを振る。

 理想に近づくため、決して固執はしない。真っ先に求めるのは若武者たちの貪欲なアピール合戦だ。新井監督は今季の打順プランについて「全然決めてない。真っさらな状態。裏を返せば、みんなにチャンスがあるよ、ということ」。競争は開幕前に終止符が打たれるわけではない。前半戦は“変幻自在打線”で臨む方針を示し、ナインに奮起を促した。

 「開幕してからもいろんな選手にチャンスをあげたい。とにかく、グルグル回しながらやっていきたいと考えている。『俺にもチャンスがある』という感じならチームにも勢いが出てくると思う」

 多彩な布陣を組む方針は今季も同じ。色は付いていないが、描く青写真がある。「球宴前ごろにその輪郭が出てきてくれたら理想ですよね。だんだん見えて来たな、みたいな感じになって。それが球宴前ならいい。球宴後にガッと行きたいな、というプランはある」

 春先から交流戦にかけて下地を整える。7月中旬に“2024年度版打線”のシルエットが浮かび上がればベストだ。夏場以降の勝負どころは完成形で迎えたい。それを実現させるために「どんどん起用していかないといけない」と柔軟にタクトを振る。

 現状の野手陣に目を移せば捕手・坂倉と二遊間の菊池、小園はレギュラー最有力。外野は秋山、野間ら実績組の名前が挙がるが、昨季は2人とも戦線離脱を経験した。チームは今季、昨年以上に中堅選手に休養を設ける方針で、西川が抜けた1枠を含めて外野手争いは激しくなりそうだ。新外国人のシャイナー、レイノルズに加えて、末包や田村、中村貴に久保らも虎視たんたんと定位置を狙う。

 昨年リーグ5位の493得点からの上積みは頂点を目指す上で欠かせない。「昨年同様、仕かけられる時はガンガン仕かけていく」と積極野球は継続する。そして「誰がバンと出てくるのかなと。こっちも楽しみにしている」と期待を寄せた新井監督。選手の発奮、成長を見極めて強固な集団を築き上げる。

 ◆広島昨年度の打線 143試合で117通りの打順を組んだ。少ない順でセ・リーグ3位と目立って多くはないが、優勝した阪神の69通りと比較すると大きく増える。外国人野手を中軸に据えられなかったこと、西川、秋山らの故障離脱があったこと、会沢と坂倉の捕手併用があったことなどが複合的に作用し合って打順のパターンが増えていった。

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