カープ新井監督 国内FA西川龍馬に残留訴え 6年ぶりV奪還へ早くも動いた「私の思いは伝えました」

 広島の新井貴浩監督(46)が21日、マツダスタジアム内の球団事務所で松田元オーナー(72)にシーズン終了の報告を行い、来季の目標にリーグ優勝、日本一を掲げた。さっそく、国内FA権を持つ西川龍馬外野手(28)が球場を訪れたのを見つけると残留を要請。早くも動き出した。

 松田オーナーからは「よく頑張ってくれた」とねぎらいの言葉を掛られたが新井監督は素直にうなずくことはできなかった。3連敗に終わったCSファイナルSから一夜明け。シーズンを終えた満足感よりも悔しさの方がはるかに上回った。

 「本気で優勝して日本一になりたいっていうふうに思ってましたんで。すごく悔しいですし、来年はなんとかね、その目標を達成したいなと思います」

 監督就任1年目で4年連続Bクラスだったチームを2位まで引き上げた。それでも「本当に選手たちは全員よく頑張ってくれたなと思います。私自身に関しては足りない部分がたくさんあったなと感じてます」と反省の弁が先に立つ。

 報告の席で松田オーナーから「来年も頼むな」との言葉をもらった。来季こそ6年ぶりのV奪還へ。自然と秋季キャンプの話題になったという。

 「みっちりと鍛えますというお話はさせていただきました」

 指揮官自身もドラフト下位入団から猛練習を経てレギュラーをつかんだ。カープの伝統を受け継ぐ意味でも、この秋を乗り越えてチームをレベルアップさせるつもりだ。

 「若い選手全体の底上げ。投手も野手も練習を休んでいては上達しない。たくさん汗をかいてもらおうかなと思ってます」

 それだけではない。この日、球場を訪れた西川を捕まえると、「あとで話をしよう」と引き留めた。オーナー報告後には膝を突き合わせ残留を訴えた。

 「説得も何もないでしょう。どこに行くんですか?」

 西川抜きに新井カープの2年目は考えられない。会談後は「私の思いは伝えました」。監督就任以来、“チームは家族”と称して、一丸となって戦ってきた。誰ひとり欠くことなど考えられない。

 指揮官の中では来季へ向けた戦いはもう始まっている。

 「皆さんをワクワクさせるような、そして、今シーズン以上に楽しませる野球をお見せしたい」

 “新井劇場”第2幕へ動き出した。

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