カープ森下 魂の116球で完投勝利 新井監督「本当に助かります」 土曜マツダは開幕から12戦全勝

 7回、後藤を一塁ゴロに打ち取り、ベースカバーに入る森下(撮影・田中太一)
 スタンドの声援に応える森下(左)と末包
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 「広島東洋カープ3-1中日ドラゴンズ」(2日、マツダスタジアム)

 広島の森下暢仁投手(26)が7安打1失点、116球の完投で8勝目を飾った。今季の完投は3度目。三者凡退は3度と、走者を背負いながらも要所を締め、失点を四回の細川に浴びたソロ本塁打のみに抑えた。チームは今季、本拠地での土曜日ゲームは、開幕から無傷の12連勝。連敗を2で止め、再び阪神追撃へ歩みだした。

 グラウンドの中央で拍手喝采を浴びた。勝利のタッチを交わした森下はようやく表情を崩す。九回2死一塁。代打・高橋周を二ゴロに打ち取った。7安打1失点。116球の粘投で守り抜いたマウンドだ。

 「前回ふがいない投球をしていたので、良い形でつなげたいと思っていた。気づいたら九回で、最後までマウンドに立てて良かった」

 粘り、抑えた。二回無死一、二塁では宇佐見に8球粘られながら、空振り三振に打ち取るなど無失点。五回は1死から高橋宏の意表を突いた投前バント安打からピンチを招いたが動じなかった。「打者と勝負していきながら、カウントを悪くしたりすることもあったが、良いカウントになる前に相手が打ってくれたのでそのへんが助かった」。緩急も織り交ぜ要所を締めた。

 七回を終えて球数は97球。ベンチで新井監督に声をかけられた。「(この回の)ファーストベースカバーに行ったとき大丈夫だった?という話だけだった」。交代の話はなし。チームから受けた期待。応えたい思いがあった。8勝目は、勇気を与える今季3度目の完投でもあった。

 ◆土曜マツダ=無敵 マツダスタジアムでの今季土曜日は12戦全勝。勝ち投手の内訳は森下=6勝、床田=2勝、戸根&大瀬良&玉村&アンダーソン=1勝。

 ◆新人年以来の9月勝利 森下が9月に白星を挙げたのはルーキーイヤーだった2020年9月10日・ヤクルト戦以来、3年ぶり。同19日・ヤクルト戦から昨季まで10試合で4連敗中だった。なお、この日でプロ入り後の9月通算成績は13試合で2勝4敗、防御率4.08となった。

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