「広島東洋カープ４－３東京ヤクルトスワローズ」（２５日、マツダスタジアム）

　広島が今季５度目のサヨナラ勝ちで再び貯金を「１２」に戻した。最後は無死満塁から坂倉が右翼へ犠飛を打ち上げ、サヨナラの走者が生還した。

　同点で迎えた九回だ。失策と敬遠四球で無死一、二塁の好機を作ると、矢野が送りバントを決めたが、清水が一塁へ悪送球。満塁とサヨナラの好機が拡大し、坂倉が追い込まれながらも変化球をきれいにすくい上げ、犠飛とした。ノーヒットで緊迫した試合に終止符を打った。

　お立ち台に上がった坂倉は「最高です。前に飛ばそうと思ってました」と振り返った。サヨナラの瞬間は「あんまり覚えていない。サヨナラになってよかったです」と言い、「満塁だったので何でもいいから１点入れと思って打席に立ってました」と力を込めた。

　苦しいゲームだった。初回にクリーンアップが機能して３点を先制するも、以降はヤクルト投手陣に封じ込まれた。先発の森は三回までに３失点し、試合を振り出しに戻されたが、以降は粘りの投球で七回途中までマウンドを守った。リリーフ陣もしっかりとバトンをつないだ。