カープ二俣“新井の教え”で生き残る 「ポイントを前にして泳ぐ意識」紅白戦で体現へ

 「広島春季キャンプ」(11日、日南)

 広島・二俣翔一内野手(20)が11日、“新井の教え”を紅白戦で体現することを誓った。この日はフリー打撃に登板した大瀬良に完全に封じられるなど課題を残した。新井監督には「打つポイントを前にして泳ぐ意識で」との助言を受けた。12、13日はキャンプ初の紅白戦。1軍生き残りへ快音を響かせる。

 思ったように打球が前に飛ばない。大瀬良、九里らとフリー打撃で対戦した二俣が「真っすぐ一本と分かっていても捉えられない。課題が生まれた」と苦虫をかみつぶした。1軍で先発ローテを張る主戦級の力を肌で感じた。

 九里からは安打性の打球を数本放ったが、それ以外は全てファウル。大瀬良は全て直球だったが、5球連続ファウルで、まともにスイングをさせてもらえなかった。すると、ケージ裏から見ていた新井監督から「『真っすぐに、泳ぐぐらいでいいから、ポイントを前に』と言われた」と助言を受けた。

 自らが思い描くスイングで速球に対応するのではなく、打つポイントを今より投手側に置き、泳いでも構わないぐらいの意識でタイミングを取るというヒントをもらった。元々は球を呼び込んで打ちたいタイプだが、それだとさらに差し込まれる悪循環に陥る。前で球をさばく意識で、課題克服に努める構えだ。

 12日からの紅白戦は1軍生き残りを懸けた場になる。パンチ力のある打撃と強肩が武器の若鯉は昨秋、支配下選手登録を勝ち取った。左打者が多いチームにあって、希少な右打ちの内野手。「言われたことを打席の中でやって、なおかつ自分のスイングをしていきたい」。“新井の教え”を結果につなげる。

 ◆二俣 翔一(ふたまた・しょういち)2002年10月21日生まれ、20歳。静岡県出身。180センチ、75キロ。右投げ右打ち。内野手。磐田東から2020年度育成ドラフト1位で広島入団。22年に捕手から内野手へコンバート。同年11月に支配下登録。

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