広島・磯村 延長十一回ド派手に決めたプロ初満塁弾 東京ドーム今季初星で3位タイ浮上

 11回、左中間へ満塁本塁打を放ち、雄叫びを上げる磯村(撮影・伊藤笙子)
 満塁本塁打を放ち、ナインに祝福される磯村(中央)=撮影・西岡正
 決勝の満塁ホームランで勝利に貢献した磯村(右)=撮影・伊藤笙子
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 「巨人3-6広島」(15日、東京ドーム)

 広島の磯村嘉孝捕手(29)が自身初の満塁弾でチームを勝利に導いた。2-2の延長十一回だ。菊地のスライダーを完璧に捉え、左中間席へ突き刺した。敗れれば、5位に転落する可能性があった一戦。今季東京ドーム6戦目にして初勝利だ。伏兵の一発がチームを救い、阪神と勝率で並んで3位に浮上。2位・巨人とのゲーム差も0・5とした。

 バットを振り抜いた直後に左拳を突き上げ、雄叫びを上げた。手に残る感触は最高だ。左中間方向へ伸びる白球。その行方を見届けると、再び力強く拳を握った。磯村が大仕事をやってのけた。自身初の満塁弾だ。

 「(チームメートが)あんなに(喜んで)ベンチで迎えてくれることはなかったので、すごくうれしかった」

 2-2の延長十一回2死満塁で出番が来た。勝ち越しがかかる場面。深呼吸して気持ちを落ち着かせ打席に立った。「チャンスだったので来た球全部を振るつもりでいった」。初球のスライダーを完璧に捉え、左中間席へ突き刺した。

 坂倉が四球を選び小園が遊撃への内野安打を放った。代打・長野が四球でつないだ。チーム全員でつくった得点機。強い思いをバットに込めた。

 九回の守備から途中出場し、一振りで残した最高の結果に三塁側ベンチはお祭り騒ぎだ。チームメートは笑顔、笑顔。秋山も両拳を突き上げ喜んだ。

 佐々岡監督も興奮を隠せない。「チャンスで積極的に初球からの一発。ホームランは『まさか』とは思いましたけど、大きな一発になりました」と目尻を下げてたたえた。

 19年の65試合出場が自己最多だ。20年以降は若手の台頭などもあり出場機会が減ってきた。3月6日・西武とのオープン戦。サヨナラ内野安打を放った試合後には、強い危機感を言葉に変えた。

 「結果を残さないと年齢的にも戦力外がある。一日一日を必死に気持ちだけは負けないように過ごしている」

 背水の覚悟で臨むシーズンで強い印象を残した。

 敗れれば5位に転落していた一戦を劇的勝利で終えた。東京ドームでの白星は今季6試合目で初めてだ。順位は阪神と勝率で並び3位となり、2位・巨人とのゲーム差は0・5に縮まった。

 「総力戦じゃないですけど全員が出て、全員が抑えて、アキさん(秋山)もホームランを打った。良かったです」。結束力がさらに強くなる白星。磯村が巨人追撃ムードを大きく高めた。

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