広島・ドラ3中村健 あるぞ開幕スタメン 外野残り2枠へ猛アピ適時二塁打
「オープン戦、広島2-1ロッテ」(16日、ZOZOマリンスタジアム)
広島のドラフト3位・中村健人外野手(24)=トヨタ自動車=がオープン戦初打点を記録した。七回2死一、二塁で左翼線へ適時二塁打を放った。前日15日にも二塁打を放っており、2試合連続での長打だ。外野3枠のうち1枠は西川に決まっている。残り3試合となったオープン戦で結果を残せば、開幕スタメンが見えてくる。
二塁塁上でホッと胸をなで下ろした。次の1点が試合の行方を左右する場面で、中村健が左翼線へ適時二塁打を放った。勝負強さを見せ、オープン戦初打点でチームの勝利に貢献。しかも左腕の佐藤奨からの安打で、首脳陣にアピール成功だ。
「逃さないぞと。1球に命を懸けるじゃないですが、そういう気持ちで振りました」
1-0の七回2死一、二塁で出番が来た。末包と堂林が打ち取られた直後の打席だ。「本当に何とか、という気持ちで入りました」。3ボール1ストライクから、外角低めの決して簡単ではない直球を強く振り抜いた。
左投手を攻略したことにも意味がある。アマチュア時代から左腕に対しての苦手意識を持ったことはないという。外角へ逃げながら落ちるチェンジアップを苦手とする打者がいるが「僕にはあまりない感覚」ときっぱり。「左(投手)は得意だという意識で入っています」と力を込めた。
外野3枠のうち、1枠は西川に決まった。残り2枠を堂林、野間、ドラフト6位・末包(大阪ガス)、中村奨、長野、大盛らで争っている。
開幕戦となる3・25DeNA戦の先発は東だ。佐々岡監督は「なかなか点が取れなかったというところで2死から1点取れたのは大きかった。開幕スタメン?可能性はあります。相手も左ということも考えて。今こういう結果を出せば」と期待を言葉に変えた。
前日15日に続き二塁打を放った。オープン戦当初はなかなか結果が伴わなかったが、徐々に適応してきた。残されたアピールの舞台は、18日からのソフトバンク3連戦のみ。パ・リーグのパワーピッチャーから快音を響かせ、開幕スタメンをつかみ取る構えだ。
「きょうに関してはいいところで、いいスイングができた。毎日がラストチャンスという気持ちで食らいついていきたい」と若鯉は闘志を燃やした。キャンプではチーム1号を放つなどパワーも兼ね備えている。全力を尽くした先に光がある。