広島ドラ5松本 補強選手で強心臓ぶり発揮 赤いチームのピンチはオレが救う
「都市対抗野球・1回戦、東邦ガス2-1三菱重工East」(30日、東京ドーム)
広島のドラフト5位・松本竜也投手(22)=ホンダ鈴鹿=が30日、東邦ガス(名古屋市)の補強選手として都市対抗1回戦・三菱重工East(横浜市)戦に登板した。3回1/3を2安打無失点の好投で、2回戦進出の一翼を担った。最速で148キロを記録し、パワーピッチャーとしての存在感を示した37球だった。
歓喜の中心に松本がいた。九回1死一塁。二ゴロ併殺打に打ち取り試合を締めると、チームメートと勝利の味をかみしめる。「2-1のしびれる試合だった」。最少のリードで託されたマウンド。責任を果たし、ようやく表情を崩した。
出番は六回2死二塁で、4番を迎えた場面だった。一発を許せば逆転されるピンチ。それでも「2人で1個アウトを取れれば」と冷静さを保った。四球を挟み次打者を直球で空振り三振に仕留めた。
最速で148キロを記録。登板直後はキレのある直球で押したが、回が進むにつれカーブやカットボールなどを織り交ぜ緩急を使った。3回1/3を2安打無失点。巧みさも光った37球に山田監督は「ピンチでも動じない投球をみせてくれた」と白い歯をこぼした。
東邦ガスのユニホームは、赤を基調としている。「中学、高校も赤だったんです。補強選手として呼んでもらった。赤にご縁がある野球人生かな」。来年は広島の一員としてマウンドに立つ。カープからの指名にも運命を感じている。
2回戦は4日、日立製作所(日立市)と対戦する。「補強選手として呼んでいただいている。責任を感じているし、自覚を持って投げる」。鋭く振り抜く右腕で、勝利への道を築いていく。