広島・栗林に異変?宝刀フォークが落ちない 北別府氏「疲れ」「指先の感覚」指摘

 4位広島が3位巨人との差を急激に縮め、CS進出へ逆転可能な3ゲーム差に迫ってきた。しかし、ストッパー栗林の伝家の宝刀フォークボールに精彩がない。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「疲れと慣れが原因かもしれない」と不安を口にした。

   ◇  ◇

 カープが頑張っているね。五輪明けの後半戦は貯金を4つ作って、トータルの借金を8まで減らしている。

 そもそも交流戦で9つも負け越しているものだから、それを差し引けば、貯金1つですよ。ちょうどコロナ禍の真っ最中というドタバタもあったしね。

 まあそれを言っても始まらないので、いまある現実を見ることにしましょう。それは、あくまでも数字上のことだけど、CS進出の可能性です。

 相手は巨人。16日の直接対決に勝って3ゲーム差に縮まった。残り試合を考えると追いつくのは簡単ではないが、可能性がないわけではない。

 (残り試合数は巨人が4。広島が8。仮定の話をすると、巨人が1勝3敗なら60勝64敗19分で勝率・4839。広島が6勝2敗なら64勝68敗11分で勝率・4848。わずか9毛差で抜き去ることになる)

 広島は鈴木誠也と坂倉が打撃好調で首位打者争いをしているし、ほかに小園や林ら我慢して使ってもらい、育ってきた若手選手たちがいる。

 ファームから引き上げて、いきなり1番打者として起用した宇草が連日のヒーローになるなど、来年が楽しみになってきた。結果、CSの可能性も出てきたわけだ。

 しかし、明るい材料ばかりではなくて、不安材料もある。栗林の得意のフォークが以前ほど決まらないのだ。

 これまでならワンバウンドの球を振らせていたし、高めから落ちてきても打たれなかった。それが見極められたり、ファウルにされるのが目立ってきているんです。そのせいか、カットボールを多用してしのいでいる。

 ただ、それも限界があり、16日の巨人戦では2点を失ってしまった。最後の打者となった中田には苦し紛れのようにフォークを3球ほど投げていたが、あまり効果はなく、三振に仕留めたのは低めの直球。それまでの5人の打者には2球しか投げなかった。

 それでもセーブを挙げたが、苦しそうに投げていたね。

 今まで経験したことがないほどの長丁場だろうし、これほど頑張ってきたのだから当然、疲れもあると思う。相手チームの目も慣れ、研究もされてきているはずだ。

 今は指先の感覚が今ひとつしっくりこないのだろう。指のかかりが悪く、変に引っかかったりして、うまく抜けてくれない。時折、高めに浮き、危険な球になることもある。

 フォークに対する自信がないから、カットボールが増えているのかな。キレがないと、やっぱり振ってくれないもの。

 とはいえあと8試合。栗林がいなかったらこのような展開にはならなかっただろうし、せっかく巡ってきた好機でもある。逆転CS進出へ向けて最後の“奮投”に期待します。

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