広島後半戦勝ち越しなし 佐々岡監督 鈴木誠の奮起信じる「1本出れば変わる」

5回、見逃し三振に倒れ、悔しそうにバットを振り上げる鈴木誠(撮影・西岡正)
7回、投手交代を告げ、ベンチへ引き揚げる佐々岡監督(撮影・西岡正)
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 「巨人5-3広島」(25日、東京ドーム)

 同点で九回に挑む算段は相手の打力によってかき消される。八回1死一塁。コルニエルが岡本和に痛恨の勝ち越し2ランを許した。右腕は球団を通じて「きょうは何も話したくないです」と悔しさをにじませた。敵地が興奮の渦に包まれる中、重い2点が刻まれた。

 致命的な失点に佐々岡監督は「球速は出ているが、あれだけ前に飛ばされるということは何か原因がある」と指摘。今後の七回以降の継投策を問われ「試行錯誤しながら、決めていかないといけない部分もあると思う」と森浦、島内らを含めた起用を示唆したが、苦しい展開を強いられるのは投手陣だけの責任ではない。

 初回、坂倉がチーム21イニングぶりの適時打で先制するも、無死一、三塁で1点のみ。二回には2点を奪ってなおも1死一、二塁としたが、2番手・大江の前に無得点に終わると、継投策の前に沈黙。六回以降は無安打で、坂倉の他に適時打を放ったのは投手の玉村だけ。その結果が苦しい現状を映し出した。

 指揮官はこの日3打数無安打で、後半戦はまだ本塁打ゼロの鈴木誠に言及。「本人も苦しいと思う。相手の一発攻勢も見て、モヤモヤしていると思うけど、一本出れば変わってくる」と変わらぬ信頼を寄せ、復調の契機となる快音に期待。後半戦は4カード連続勝ち越しなし。一丸となって苦境を乗り越える。

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