カープ森下が全勝宣言 防御率も勝利数も欲しいタイトルは「全てです」

 広島の森下暢仁投手(23)が16日、“全勝宣言”でタイトル奪取に意欲を示した。防御率2・29はリーグ2位で、6勝はトップの巨人・高橋と3勝差。17日の中日戦に向け、この日はバンテリンドームでの非公開の投手指名練習に参加。キャッチボールなどで最終調整した。東京五輪では2勝を挙げて金メダル獲得に貢献した右腕が、後半戦初登板を白星で飾る。

 自身の後半戦開幕に向け、森下は明確な目標を口にした。積み重ねる白星一つ一つが上位進出へつながる。勝利にこだわって腕を振る-。強い思いを胸にマウンドに立つ。

 「投げる試合は全て勝つつもりでやりたい」

 竜キラーぶりを発揮する。今季は2試合で1勝0敗、防御率0・56と好成績を残す。昨季を含め通算では5試合で3勝0敗、防御率1・15。負け知らずだ。

 広いバンテリンドームでの登板。「ホームランが出にくい球場なので、打たれないようにしたい」。一振りで試合の流れが変わる。それだけに細心の注意を払って投げ込む構えだ。

 “全勝”を目指す後半戦。結果を出し続けたその先にタイトル獲得が見えてくる。「タイトル争いができるように」と力を込めた。防御率や勝利数などのタイトルを狙う部門については「全てです」と言い切った。

 防御率2・29は阪神・青柳の1・79に次ぐリーグ2位。勝利数のトップは巨人・高橋の9勝で森下は6勝。3勝差があるものの、順調にローテを回れば、残り10試合前後の登板が予想される。「まずは2桁勝利を挙げ、その先も狙っていければ」。最高勝率のタイトルも含め、十分に逆転は可能だ。

 2勝を挙げて金メダルを獲得した東京五輪は大きな財産になった。決勝戦に先発するなど試合経験もさることながら、日本球界を代表する投手と会話を交わしたことで新たな発見があった。印象的だったのは、ソフトバンク・千賀との会話だという。

 「野球生活は今だけではない。先のことを考えてトレーニングを積み重ねていった方がいいと。若い時は勢いでやっていけることもあるだろうけど、と。その言葉が印象に残っています」

 連敗ストップを託された一戦。東京五輪参加の疲労は順調に回復しており、万全の状態でマウンドに向かう。「チームの一員として任されたところで結果を出したい」。得意とする中日を相手に、最高の後半戦スタートを切る。

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