カープ誠也 五輪で世界一からセ界一へ 2日前倒し合流即代打で侍魂注入

 「エキシビションマッチ、広島1-3ソフトバンク」(10日、マツダスタジアム)

 侍ジャパンの一員として東京五輪で金メダルを獲得した広島・鈴木誠也外野手(26)が10日、チームに合流した。当初12日だった合流予定を2日前倒しして、六回には代打で四球を選んだ。13日の阪神戦から始まる後半戦。日本の4番はかけがえのない経験を胸に、チームを上位へ導く。

 大きな拍手で迎えられた。六回2死。日本の4番として悲願の金メダルに貢献した鈴木誠が、中村奨に代わり代打で登場。この日チームに合流し、すぐさま試合出場。安打こそなかったが、一度もバットを振らず四球を選んだ。

 「やらないといけないことがあり過ぎて。ふがいなさ過ぎて、休む気力もない。体が勝手に動いていました(笑)。朝早く起きて、ここに来ていました」。侍組は当初、12日から合流する予定だった。主砲は、その日程を2日前倒しした。

 練習前の円陣でナインに拍手で迎えられ、アップ中は野間や西川と談笑するなどリラックスした姿も見られた。打撃練習では丁寧にバットを振り、フリー打撃では29スイング中、柵越えは8本を数えた。

 本大会は全5試合に4番として出場。18打数3安打1打点で終えた。待ちに待った一本は1日・準々決勝のアメリカ戦。3-6の五回に左中間席へソロ本塁打を放った。大会初安打が初本塁打となり、逆転勝利への機運を高めた。

 特別な重圧や緊張感の中でプレーした。「自分の成績はクソみたいだった」。その一方で、負けられない戦いを経験しながら思い出したのは、野球に対する原点だった。

 「野球本来の楽しさを久々に味わった気がした。僕は楽しんで野球をしたい。侍を通して、これが本来の自分の姿なんだなと思えた。侍は強い時のカープと似ていた。懐かしいなとも思った。チームに持って帰れたらなと思った」

 佐々岡監督は「ハマスタの良い雰囲気を持ち込んでほしいと話しました。優勝の喜びを味わった。自分のチームでも味わいたいと思っている。ジャパンのような、引っ張っていく姿をみせてほしい」と期待する。

 13日の阪神戦から後半戦が始まる。「野球本来を楽しむことがいいんだなと思った」と背番号1。4番や野手主将などさまざまな肩書があるが、鈴木誠は自然体を貫くことで、5位から巻き返すチームに貢献していく。

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