広島・栗林 届ける!恩返しの勝利 コロナ禍5試合延期マツダの鯉党思いやった
広島ドラフト1位の栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=が26日、27日からの西武戦でファンに恩返しすると意気込んだ。チーム内に新型コロナウイルスの陽性者が出た影響で21日から5試合が延期。球場に観戦に来られなかった鯉党を思いやりながら、勝利を届けると力を込めた。
マツダスタジアムに球音が帰ってくる。誰もが待ちわびた瞬間。栗林は野球ができる喜びをかみしめながら、試合へ向けた思いを言葉に変えた。
「試合が延期になったことで(球場に)来られなくなったファンの方がいる。そういう人たちがもう一度、球場に来たいと思ってもらえるように。必ず勝って笑顔を届けられるよう、チーム全体で頑張っていきたい」
19日の巨人戦を最後に5試合が延期。22日からは個別練習が始まったが、選手間の接触を防ぐため、時間や行動も制限された。それでも「モチベーションを落とさず」に汗を流してきた。
「もう一度100%の状態で試合に臨めるのがプラス材料」。疲労回復に努めたことでコンディションは上向き。気力の充電も終えて、再びマウンドに立つ。
西武打線は強力だ。1番の若林はリーグトップの20盗塁。森、山川らには一発がある。「1~9番まで長打が打てる打者がいる。すごく足の速い打者がいるのもパの特徴」と分析し、手綱を締めた。
開幕から17試合連続無失点で防御率0・00。アウトを積み重ねるたびに鯉党は笑顔になった。「無失点を続けられているのはファンの方の応援が一番大きい。恩返しができるようにしたい」。感謝の思いを込めて、右腕を振り抜く。