広島・九里、完投負け 8回2失点力投に将「責められない」 開幕から5戦連続QSも

 4回、巨人・岡本和(後方)を三ゴロに打ち取る九里
 力投する九里
2枚

 「巨人2-1広島」(23日、東京ドーム)

 気迫みなぎる投球を見せながら、広島・九里は白星をつかみ取ることができなかった。悔やんだのは五回、大城に先制2ランを浴びた投球。「先制点を与えないよう意識していた。チームが負けてしまって悔しい」。敗戦の責任を背負い唇を結んだ。

 先頭の香月に中前打を浴びると、打席に8番・大城を迎えた。長打警戒の場面。2ボール1ストライクから、わずかに甘くなった変化球を強振された。

 「思い切り振られるカウントにしてしまった。ストライク先行でいけていたら…」

 それでも、気持ちを切り替え後続を斬る。六回から3イニング連続で得点圏に進めた走者をかえさなかった。粘り強く、今季最長の8回を投げ抜き2失点完投だ。

 これで開幕から5試合連続でクオリティースタート(先発が6回以上を投げ自責点3以下)を達成。佐々岡監督は「粘り強く投げて試合をつくった。ホームラン1本の2失点だけ。責められない」と言葉を紡いだ。

 大瀬良の故障離脱などもあり、中5日で3連戦の初戦を託された。チームに勢いを付けるためにも勝ちたかった試合だ。「より高い所を目指してやりたい」。森下と共に先発の2本柱として期待がかかる。悔しさを新たな力に変えて、次回のマウンドに上がる。

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