広島・森下「誰もがエースになりたい」20年新人王→21年の目標は?
広島の森下暢仁投手(23)がデイリースポーツの新春インタビューに応じ、2年目となる今季は、2年連続の2桁勝利と開幕投手を目指すことを誓った。ルーキーイヤーの昨季は10勝3敗、防御率1・91の成績を残し、新人王に輝いた右腕。投手陣の柱となり、チームを優勝へと導いていく。
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-明けましておめでとうございます。ルーキーイヤーとなった昨季はチームトップの10勝を挙げ、防御率はリーグ2位となる1・91をマーク。新人王を獲得するなど順風満帆な1年だった。
「1年目からやってやるという気持ちで試合に臨んだ。新人王を獲れてうれしく思いますし、やり切ったという気持ちが強い」
-好成績を残せた要因は。
「緩い球を投げられたこと。自信を持ってカーブもチェンジアップも投げられた。大学時代は緩い球は打たれるという勝手なイメージがあり、直球とカットボールを中心に投げていたことが多かった。その二つを待たれて打たれてしまうことがあったが、プロでは緩い球を使えたのが自信になった」
-10、11月は5試合に登板し、4勝0敗。防御率0・24で月間MVPを受賞。シーズン終盤でさらに調子が上がった理由は。
「指のかかりだったり、腕の振りだったり、感覚をつかめたところだと思う」
-得点圏被打率は・228。ピンチに強い場面が目立った。
「想像以上でした。点を取られたくないという気持ちで投げていた。皆さんがしっかり守ってくれているので、自分はしっかり自分の球を投げるという思いだった」
-ギアを上げるなど意識的に投球を変えたりはするのか。
「ピンチの時は思い切り投げている。四球は出さないように、コースは気にせず、(ストライク)ゾーンに強い球を投げるという意識です」
-なぜ自信を持って投げられるのか。
「バックで守っている人はプロの方ですし、とにかくゾーンに投げて打たれたら仕方がないという気持ちでやっている」
-昨年以上の成績を残したいと話していたが、今年の目標は。
「昨年より1勝でも多くできれば。11勝できれば、昨年を上回れる成績を残せたということになるので」
-こだわる点は勝利数か防御率か。
「勝利数です。勝つということは試合をつくっているということ。規定投球回にも近づくと思うので」
-タイトル獲得への思いは。
「投手をやっている以上は何かしらのタイトルは獲りたい。しっかりとやっていれば近づくと思う。自分の投球次第ですね」
-チームには大瀬良というエースがいる。自身もエースを目指していく気持ちは。
「誰もがエースを狙っていると思う。自分もエースといわれる選手になりたい」
-2年目のジンクスという言葉もあるが。
「皆さんが『ジンクス、ジンクス』って言ってるから起きる可能性が高い。今年も皆さんが結果を残すと思ってくだされば、自分も結果が出ると思う。プラス思考でいきたい」
-意気込みを。
「まだ1年しかやっていないので今年が本当の勝負になる。離脱しないようにシーズン通して結果を残していきたい」
-昨季、シーズン中に悩みはあったか。
「最初の頃は立ち上がりだったり、うまくいかなかった部分はあったが、そこを考えながら次に進むことができた。投げていく中で疲れもあったが、回復方法などを周りの人に聞きながらやれたのも良かった」
-特に夏場は疲れがたまっていたように見えた。
「(登板の)1週間があっという間に来ていた。体力的にはきつかったが、乗り越えることができた」
-アドバイスはどんなものだったのか。
「ゲームの入り方だったり、対戦していく中で(ストライク)ゾーンで勝負するところだったり。(選手やコーチ陣と)話す機会があったので、そこで考えながらやれたのかなとは思う」
-シーズン序盤はコースを狙っていたが、徐々にゾーン勝負へと移行していった。
「とにかく初回に球数を多く使うことが多かったので、球数が増えないようにゾーンで勝負していくことを意識した」