広島・大瀬良、倍返しだ 8・8に続くエース対決は阪神・西勇に完敗

 「阪神10-2広島」(15日、京セラドーム大阪)

 広島は投打とも振るわず完敗した。大瀬良大地投手(29)はチームトップの5勝目を目指して先発マウンドに上がったが、5回8安打5失点(自責点4)で今季2敗目。阪神・西勇とのエース対決に敗れた。これで今カードの対戦成績は1勝1敗。カード勝ち越しは譲るわけにはいかない。

 勝利へとつながる道筋に、立ち上がりから暗雲が立ちこめた。アクシデントにも耐え、粘り抜くのがエースとしての使命。だが狂った歯車は、最後まで戻らなかった。大瀬良が5回8安打5失点(自責点4)で2敗目。「ボール先行の勝負が多くなって、打者有利のカウントになったのが反省」と唇をかんだ。本来の姿とは明らかにかけ離れた86球に、悔しさが募った。

 初回1死から2番・糸井に右中間への三塁打を浴び、サンズの強烈な打球が大瀬良の左すねを直撃(記録は適時二塁打)。ベンチから沢崎投手コーチが駆けつけたが、そのまま続投。2死二塁でボーアに中前適時打を許し、主導権を握られた。

 三回は、1死一塁でサンズの打球を一塁・松山が落球。ピンチが広がり、2死一、二塁で再びボーアに右前へ運ばれて3点目を献上した。初回には糸井に右中間へ三塁打を浴びたが、高ヘッドコーチは「(外野の)声の連係があれば」と指摘した。「見えないミスがあったかもしれないけど、カバーするのが僕の役目。失点は僕の弱さ」と大瀬良は言葉に自戒の念を込めた。

 序盤の3失点で粘りたかったが、五回も2本の適時打で2点を追加された。甘く入った球を痛打されることが多かった。8日・阪神戦では7回1失点に抑えて4勝目を挙げた。ちょうど1週間後に同じ相手との対戦で、難しさが伴ったかもしれない。「いろいろ考えたけど、(阪神に)上回られた」と振り返った。

 責任感を強くして臨んだ登板でもあった。前日はドラフト1位・森下(明大)がプロ初完封勝利。自身の登板翌日は若手の遠藤が先発するという週末のローテになっている。「カード頭でルーキーが頑張っている。自分の後には若い子(遠藤)がいる。橋渡しというか」。後輩に勝利のバトンをつなげることは、できなかった。だからこそ、エースとしての自覚が強まった夜でもある。

 佐々岡監督は「甘いところを打たれた。粘り強くというところがほしかった」とエースのマウンドを振り返った。エースのプライドにかけて、やられたままでは終われない。

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