広島“恐怖の3&4番”が連敗止めた 堂林4安打&鈴木誠3安打 16安打9点圧倒

 6回、この試合4本目の安打を放ち、一塁へ向かう堂林(撮影・立川洋一郎)
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 「広島9-2ヤクルト」(17日、マツダスタジアム)

 広島が一夜にして最下位から脱出した。恐怖の新3、4番コンビが打線をけん引。プロ初のスタメン3番に座った4割打者、堂林翔太内野手(28)が4安打、4番の鈴木誠也外野手(25)が3安打の活躍で、16安打9得点と圧倒した。チームは連敗を3で止め、本拠地での有観客試合初勝利を決めた。

 続けざまに響いた快音に、スタンドの鯉党が大いに酔いしれた。9年ぶりに本拠地で巨人に3連敗を喫し、屈辱にまみれた一戦から一夜。これ以上負けるわけにはいかない。堂林は「とにかく連敗を止めたかった。それだけを考えて試合に臨みました」と勝利を渇望していた。地元のファンに白星を届けるべく、プロ入り初の3番に入った男がバットで躍動した。

 まずは初回。1死一塁からヤクルト先発・吉田喜の3球目を右中間へ運んだ。エンタイトル二塁打で好機を広げ、先制点をアシストすると、三回の第2打席は無死走者なしで迎え、再び右翼フェンス直撃の二塁打。右中間方向への打球が多いのも堂林らしさ。塁上で涼しげに左足のレガースを外す姿がまぶしい。

 四回は2死走者なしで、中沢の内角直球に体を反応させて左中間への二塁打。球団初の1試合4本の二塁打はならなかったが、六回には左前打。今季3度目の4安打で連敗ストップに導いた。

 プロ10年目の昨季は、1軍定着後自己最少の28試合の出場。危機感を力に変え、汗と泥にまみれてきた。年明け1月に、3学年後輩にあたる鈴木誠に弟子入りする形で合同自主トレに参加。同じ右打者で球界を代表する背番号1から、打撃面であらゆる助言を受けた。充実のオフが“無双状態”の下地だ。

 その鈴木誠も勝負強さを発揮。初回1死二、三塁で吉田喜の低めカーブを拾って中前への2点適時打。三回に再び中前へはじき返すと、六回は無死一、二塁で風張から中前適時打を放ち、主砲としての任務をきっちり遂行させた。

 堂林の3番には、ピレラと堂林の状態を比べ、コーチとの意見が一致したと明かした佐々岡監督は「堂林がつないで誠也がかえす形がしっかりしていた」と新コンビをたたえた。

 堂林は鈴木誠とクリーンアップを組むことを感慨深げに話す。打順が並び「今年に入る前には並べると思っていなかった。今もいろいろ話しているし、並んでいることがうれしい」。リーグ首位打者と日本の4番が並ぶ“DS”砲が、新たな風を吹き込む。

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