野村 因縁の佐賀での快投誓う 前日に…佐賀北主将とまさかの再会

 にこやかにキャッチボールする野村(撮影・飯室逸平)
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 広島の野村祐輔投手(28)が2日、マツダスタジアムでの全体練習に参加し、今年初の対外試合登板となる3日の西武とのオープン戦に意欲を示した。緒方監督の故郷・佐賀で行われる一戦に先発で3回を投げる予定。初の開幕投手を目指す今季。内容と結果を残して、首脳陣の信頼をさらに厚くする。

 大粒の汗をぬぐいながら、野村は言葉を紡いだ。佐賀での3日・西武戦が今年初めての対外試合登板になる。春季キャンプの成果を試す大事なマウンド。「初登板ですし、やってきたことが出せるようにしたい。まずはそこですね」と力を込めた。

 1カ月間、個別調整を許可され、自らと向き合ってきた。フォームを固めるため、プロ入り後自己最多となる210球を投げ込んだ日もあった。「去年のシーズンは(日によって)フォームのズレが大きかった。今年はそれをなくしたい」。マウンド状況や調子の善しあしに左右されず、どんな状況でも同じ投げ方をするのが今季の課題。土台はできあがっている。

 イニングの入り方もテーマに置く。先頭打者の出塁を許せばチームの流れは悪くなり、自身も不利な投球を強いられる。「立ち上がりに気をつけたい。オープン戦でも同じ。すべては準備が大切ですから」。シーズンを想定して、本番モードで右腕を振る。

 野村にとって佐賀と言えば…。「佐賀北の応援がたくさん来るよ」。ベンチ裏の階段を上りながらそう言ったのは、2007年夏の甲子園決勝で戦った佐賀北の主将・市丸大介さん。市丸さんは早大を卒業後、東芝に入社。現在は現役を引退し、広島で社業に専念している。

 この日は偶然、仕事の関係でマツダスタジアムを訪れた後、練習を見学していた。佐賀での試合を翌日に控え、まさかの再会。「でも戦うのは佐賀北じゃないからね」と返した野村。佐賀北との決勝戦では逆転満塁弾を浴び、準優勝に終わった苦い記憶がある。それでも今は笑顔で振り返られる。自身を成長させてくれた何にも変えがたい経験だからだ。

 野村、薮田、ジョンソン、大瀬良、岡田の5人が開幕ローテ入りを確実としている。その中で背番号「19」が、開幕投手の最右翼。自身と縁のある佐賀で存在感を示し、初の大役へさらに歩を進める。

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