高橋昂 目指すぞ開幕1軍 秋季Cで収穫…左腕不足の鯉投救う

 広島・高橋昂也投手(19)が30日、「開幕1軍」を来季の目標に掲げた。今季は腰痛で出遅れたものの、2軍で好投を続け、シーズン後半は1軍昇格候補に名前が挙がった。秋季キャンプでもアピールに成功し、来春の1軍キャンプ参加は決定的。左投手不足に悩むチームを救うべく、高卒2年目左腕がブレークする。

 高まる周囲の期待とは裏腹に高橋昂は冷静に自身の現状を見つめていた。年末に実家がある埼玉へ帰省するまで、大野練習場でトレーニングを継続。今春キャンプで発症した腰痛の再発を防ぐため、スクワットを繰り返した。股関節まわりを中心に上半身、下半身、体幹を鍛え、2年目の来季へ備えている。

 「自分に必要なことやシーズン中にできないことをやっている。しっかり取り組めるのはオフしかないので」

 高卒1年目の今季はウエスタン・リーグで7試合に登板し、2勝0敗、防御率1・29。ファーム日本選手権でも好投し、一躍注目を浴びた。シーズンを終え「真っすぐが低めに集まれば打ち取れる。高めの球は長打されるケースがあった。改善していけば安定感が出ると思う」と課題と収穫の両方をつかんだ。

 来春の1軍キャンプ参加は決定的。チームは左腕不足で、同年代の高橋樹、塹江らとともに覚醒の時が待たれている。高橋昂は「特徴を出すというより、結果を残すスタイルを確立していきたい」とキャンプでは実戦の結果にこだわる考えだ。

 プロ2年目へ、当面の目標は開幕1軍だ。「できるだけ早く、というのはあります。そこを目指してやっていきたい」。ただし「いきなりガーンという活躍より、段階を踏んで力をつけることが大事」と言う。

 昨夏の甲子園ではヤクルト・寺島、楽天・藤平、西武・今井とともに「高校BIG4」と称された。そのうち今季は寺島、藤平が1軍のマウンドを踏んだ。それでもライバルの動向は「あまり気にしていない」。どこまでもマイペースで「チーム状況も違うので。自分のペースでやればいいと思います」と淡々と続けた。

 秋季キャンプからは新球のカーブに挑戦中で「つかみつつある。この時期をうまく使っていきたい」。年明けは母校・花咲徳栄で自主トレを行い、実戦練習も取り入れる考えだ。未来のエースへ、周囲の期待は感じつつも、「目指したいと思うが、今は一つ一つ目の前のことをやっていきたい」と静かに闘志を燃やす。焦らずじっくりと。ブレークの準備を整える。

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