大瀬良、勝てる投手に「変わる」 打てるものなら…のスタイルから脱皮へ

 広島の大瀬良大地投手(26)が1日、投球スタイルのモデルチェンジを視野に入れていることを明かした。直球を軸とした投球に変わりはないが、これまで以上に変化球をちりばめる投球が現在思い描く“2018年度仕様”だ。剛球でねじ伏せる理想の投手から、現実路線へ。チームの中心として勝てる投手になるため、大瀬良が生まれ変わろうとしている。

 今後の野球人生を大きく左右する決断になるかもしれない。マツダスタジアムでの自主トレ後、大瀬良が来季へ向けて投球スタイル変更の可能性があることに初めて言及した。結果を出すしか生き残ることができない弱肉強食の世界。さらなる成長を求めてのことだ。

 「今の真っすぐのままでは厳しい。打てるものなら打ってみろ、と投げて簡単に打ち返されたイメージがある。これが続くようであれば、変わっていかないといけない」

 力で打者をねじ伏せる-。大瀬良が理想とする投手像だ。10勝2敗だった今季も投球の割合は直球が最も多い47・3%を占めた。だが納得のいく球は1球もなかったという。フォーム修正やキャッチャーミットから一度、目線を切った投げ方をするなど試行錯誤したものの、手応えを感じたことはなかった。

 「来年が5年目。いつまでも自分の理想を追い求めている訳にはいかない」。薮田や岡田ら年下の若手投手が台頭してきた。強い危機感がある。今オフから春季キャンプを通して直球勝負できる球質を取り戻せばこれまで通りを貫くが、状況次第で変化球の割合を増やす新たなスタイルに挑戦していく。

 その準備は既に始めている。秋季キャンプからシュートの習得を目指してきた。「まだ遊びの程度」という。それでも武器となれば投球の幅はグッと広がる。今季は対左打者の被打率は・292。カットボール、スライダーに加え、外角へ逃げる球種が増えれば、それだけ打者の的を絞らせにくくできる。

 チームはこの日、ハワイへの優勝旅行に出発した。右腕は球団の好意に感謝しながら今回は不参加を決めた。「球団行事をお断りしたので、それだけ有意義に使わないといけない」。広島でトレーニングを続けながら肘や肩など体のメンテナンスに時間を費やす。

 「技術、体力…。全体的にもう1つ、2つレベルアップしないといけない。今のままだと厳しい」と現在地を自己分析した。殻を破る戦いが始まった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス