プロ野球・広島がリーグ優勝し３７年ぶりの連覇を達成してから一夜が明けた１９日、東京・銀座にある広島県アンテナショップ「ｔａｕ」には、記念グッズを求めるファンが殺到した。早朝から買い物客が列をなし、２００人以上が並んだため、開店時間を午前１０時半から３０分早めて対応。鏡割りなどが行われ、Ｖ記事を紙面で大展開した１９日付デイリースポーツ広島版も即完売（２０日に追加販売予定）するなど、盛り上がりを見せた。

　連覇の興奮冷めやらぬ中、“お宝”をゲットした鯉党の熱気があふれた。優勝ロゴなどが入った記念グッズ４種類が、まずは発売開始となったが、大半のお目当ては、前日のビール掛けで選手が着用したＴシャツ。初回入荷の３０００枚が飛ぶように売れていった。会社に半休を申請し、２時間並んで手に入れた中島紗与さん（３０）は、「絶対ほしくて。お店に来てファンの行列を見て、優勝を実感しました」とご満悦だった。

　昨年のＶ記念Ｔシャツ姿の自営業・安立幸太さん（４８）は、甲子園球場で優勝の瞬間を生観戦し、家族３人で来店。「うれしいけど、シーズンが終わると燃え尽きちゃいそう！選手は大変でも、１年中、試合をやってほしい」とムチャなお願いをする一方で、「２～３年後の主力のＦＡが心配。新井さんは阪神が育てて、返してくれましたけど…」と黄金時代到来にも一抹の不安をのぞかせた。

　同店の村上祥平店長（３１）は「２５年ぶりＶで去年がピークと思っていたら、今年も負けずに勢いがあって、売り上げも伸びてます。ＣＳ、日本シリーズに向けても応援企画を考えてます」とホクホク顔を浮かべていた。