丸弾でカープ優勝マジック27再点灯 初回いきなり3ラン!最短Vは31日

 「阪神6-11広島」(15日、京セラドーム大阪)

 広島が優勝へのマジックナンバーを「27」で再点灯させた。初回にチームリーダーの丸佳浩外野手(28)が値千金の18号先制3ラン。2打数2安打4打点で赤ヘル打線を引っ張ると、今季5度目の先発全員安打を記録した。3連勝、貯金は最多タイの28で2位阪神と9・5ゲーム差。大阪決戦で追いすがる虎をたたきのめした。

 黄色く染まる右翼席へ、丸の打球は瞬く間に突き刺さった。奇跡を信じる虎党はシーン…と静まり返り、リーグ連覇を確信する鯉党はワッショイ!ワッショイ!のお祭り騒ぎ。試合開始直後、チームリーダーが、高らかに号砲を鳴らした。

 「ある程度、ゾーンに来たら強くスイングしようと思っていた。真っすぐが強いピッチャーなので、しっかりコンパクトにと。いい手応えでした」

 初回無死一、三塁。タナキクのお膳立てに丸が応えた。2ボールから直球をドンピシャのタイミングで捉え、17試合ぶりの18号3ラン。小野とは今季3度目の顔合わせ。過去2度の対戦は6打数1安打に封じられていたがきっちりお返し。メンデスに代わっても容赦しない。3点リードの四回1死一、二塁は右前適時打。つなぎの意識で打球を引っ張り「ランナーを進める気持ちでいきました。いいところに飛んでくれました」と喜んだ。

 背番号9の背中は若手にとって最高のお手本だ。試合前練習後のベンチ入りは決まってチーム1番。だが7日・中日戦は若い西川と同着だった。すると、「西川くん、分かってきたね~」とニヤリ。レギュラーを目指して奮闘する後輩をいじりつつ、その姿勢に優しいまなざしを向けた。キャンプ前は毎晩のように野間と共に食事に誘った。ひたむきに野球と向き合いながら、成長していく姿が何よりもうれしい。この日の帰り際も西川からドリンクを受け取り、グビグビと喉を潤した。

 丸が打つと、赤ヘル打線はつながる。14安打11得点の猛攻で今季5度目の先発全員安打を記録。緒方監督は、「攻撃はいい形でね。丸の3ラン、松山のタイムリー。相手のミスを誘うような走塁もできた」と納得顔だ。ただマジック再点灯には「関係ない。一戦一戦やるだけ」といつものセリフを繰り返した。

 丸も「特にそれは気にしていない。しっかり一戦一戦戦っていきたい」と優勝マジックには無関心を貫いた。歓喜の瞬間まで一切の油断はない。完膚なきまでに、目の前の敵をたたきのめしていく。

  ◇  ◇

 ◆「27」で再点灯…広島が15日の阪神戦に勝ち、優勝マジック「27」が再点灯した。広島は8日にマジック「33」が出たが、翌9日に消滅していた。なお、現時点での最短優勝は31日。また、16日は阪神に勝ってもマジックは1減の「26」。引き分け以下なら「27」のまま。

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