野村、奮投報われず 70日ぶりGに負けた…カープ史上初、巨人戦8連勝逃す

 「広島0-3巨人」(4日、マツダスタジアム)

 広島・野村祐輔投手(28)は6回6安打2失点と奮投したが、3敗目を喫した。0-0の六回、坂本勇に先制打を打たれ、さらに左翼バティスタのまずい守備も重なり2点目を失った。打線は田口を攻略できず5月7日・阪神戦以来、今季5度目の完封負け。球団史上初の巨人戦8連勝を逃し、連勝は3で止まった。

 雨上がりのマツダスタジアムに悲鳴がこだました。薄暮の空に舞い上がった飛球が前進した左翼・バティスタの後方にポトリ。まさかの光景に、野村はぼうぜんと立ち尽くした。

 「そこはもう…。粘り切れなかったです。本当に悔しいです。先制点を与えてしまい、申し訳ないです」

 6回6安打2失点で3敗目。試合後の野村は一切、恨み節を口にしなかったが、アンラッキーなプレーが敗戦に直結してしまった。六回だ。1死から重信に安打と二盗を許し、坂本勇に先制打を中前へ運ばれた。続く阿部は空振り三振。2死を奪ったが、村田の打球をバティスタが見失い(記録は二塁打)、痛恨の2点目を失った。その裏の攻撃も野村から始まる巡り合わせで代打が送られ、降板を余儀なくされた。

 「祐輔は良かった。しっかり持ち味を出して、ゴロを打たせて、自分のピッチングをしてくれた。1点で終わるところで余計な2点目が入ってしまった」

 試合後、緒方監督がそう評したように、本来の投球は展開した。六回をのぞけば得点圏に走者を背負ったイニングは初回だけ。三回から五回までは打者9人を完璧に料理。直球にツーシーム、チェンジアップなどを交え、巨人・田口としびれる投手戦を演じていた。

 「前回よりは今日の方が良かったです。何とか立て直したかったので、本当に悔しい」

 悔しい敗戦の中にも復調には一定の手応えありだ。前回6月27日・DeNA戦(横浜)は6回6安打3失点。4勝目を手にしたが、内容に不満げだった。試合後は神妙な面持ちで「勝ちを付けてくれて野手の皆さん、リリーフ陣に感謝しかないです」と繰り返していた。だからこそこの夜は自分の力でチームを勝利に導きたかった。

 野村は「チームが勝つことが一番なので、次頑張りたい」と懸命に前を向いた。畝投手コーチも「力のある球を投げていたし、変化球にキレもあった。続けていってほしい」と信頼を口にした。球団史上初の巨人戦8連勝こそ逃したが、チームを背負う大黒柱の背中は頼もしく映った。

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