ジョンソン復活!今季初勝利!虎に3差でV独走へ最高ピース整った

 「交流戦、楽天3-12広島」(9日、Koboパーク宮城)

 体調不良で長期離脱していた広島のクリス・ジョンソン投手(32)が1軍復帰登板を今季初白星で飾った。6回6安打2失点。最速は142キロにとどまったが、ストライク先行の投球でイヌワシ軍団を圧倒した。チームは6連勝で今季最多の貯金16。2位・阪神とのゲーム差を「3」に広げた。

 社の都でジョンソンが復活した。左中間後方のメリーゴーラウンドと観覧車をバックにスイスイと投げた。六回を投げ終えると、いつものクールな表情でマウンドを降りた。

 「本当にうれしいです。この勝ちはチームのおかげ。攻撃陣がたくさん点を取ってくれて、しっかり守ってくれたので、自分の投球に集中できました」

 緩急自在の投球術は健在だった。最速は142キロにとどまったが、カットボールなど変化球を交え、ストライク先行の投球を披露。6点リードの四回に2点を失ったが、追加点は与えず。6回2失点の結果以上に、チームへ安心感をもたらした。

 長く険しい道のりだった。3年契約の1年目。「一生懸命に自分がプレーする姿を球団に見せたい」と気合十分でシーズンを迎えたが、3月31日の開幕戦の直後に咽頭炎を発症。長期離脱を強いられ入院生活も経験した。体重は8キロ減。故障や病気と無縁の人生を送ってきただけに「精神的にきつい状態だった」と心身ともに追い詰められた。「去年の今頃はふっくらしていたのに…」。げっそりした姿に球団関係者も言葉を失った。

 それでも「1日でも早く1軍に戻りたい」という気持ちは不変。ファームでは3度の実戦登板を経たが、ジョンソン自身は2度目の登板後にOKサインを出していたという。ただ、2軍首脳陣から「体重も減ったし、100球はクリアしよう」と諭され、完璧な状態まで仕上げると決意した。

 ファームでも最高のお手本だった。大野練習場で投球練習を始めると、水本2軍監督が左腕たちにブルペン見学を指示。若い塹江、飯田に加えて、ベテランの江草まで、食い入るようにエースの球筋を見つめていた。やはり存在感は別格だ。

 緒方監督は「待ちに待ったエースが帰ってきた。これから制球、イニングをどんどん上げて欲しい」とさらなる期待を寄せた。リーグ連覇、交流戦初優勝に向け、最高のピースが加わった。

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