黒田、待ってました4勝目 球宴に発奮

 「交流戦、オリックス3-6広島」(29日、京セラ)

 広島・黒田博樹投手(40)が七回途中、6安打2失点で、4月25日以来となるチームトップタイの4勝目を挙げた。チームの連敗を2で止め、今季ワースト借金9に陥る危機を救った。オリックス戦の連敗を7で止め、これで3カード連続初戦を勝利したカープ。まずは6カードぶりの勝ち越しを決め、浮上への足がかりをつかむ。

 鯉党から万雷の拍手が起こった。黒田は厳しい表情を崩さずベンチに戻った。6-2の七回、先頭の伊藤を打ち取りお役御免。七回途中、6安打2失点。4月25日・阪神戦(マツダ)以来、チームトップタイ4勝目を挙げた。

 「自分が投げた試合でチームが勝てたのが一番。苦しかった。いい守備もあった。石原がいいリードをしてくれた。連敗で来ていたので、カードの頭を取れて良かった」と振り返った。

 カットボールが引っかかり、二回に左打者へ2死球を与え2死満塁のピンチを迎えたが耐えた。2-0の四回は4安打を浴びて追いつかれたが、逆転は許さなかった。本調子でなくとも外角への変化球を使い、しのいだ。

 チームが今季ワーストタイの借金8で迎えたマウンド。過去、借金9から優勝したチームは皆無。前半戦といえども越えたくない一線を、黒田が踏みとどまらせた。

 京セラドームでの公式戦登板は07年の3月30日、阪神との開幕戦以来だった。06年オフにFA権を行使せずに残留し、臨んだシーズン。7回1失点で勝利投手になった。黒田も「(京セラドーム登板は)前回は阪神戦でしたよね」と、はっきりと記憶にあった。

 発奮材料があった。オールスターのファン投票中間発表で、先発投手部門の1位を走り続ける。ファンに感謝し「1試合1試合、1球1球を目いっぱい投げる。それをもう一回、頭にたたき込んでやりたい」と誓った。言葉通り、一球入魂のマウンドだった。

 オリックス戦の連敗を7で止め「長いことやってるとそういうのもついてくる。勝てるに越したことはない」とうなずいた。右足くるぶし付近の痛みは癒えつつある。この白星をきっかけに、黒田が新たな男気伝説をつくっていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス