戸田“黒田流投球術”いざ今季初登板

 広島の戸田隆矢投手(21)が8日の阪神戦(甲子園)で今季初先発に臨む。2軍戦で7戦6勝。防御率1・66と抜群の成績を残して、1軍での登板チャンスをつかんだ。故障離脱した黒田博樹投手(40)の代役登板。大先輩の投球を「勉強させてもらいながら見ていました」と話す若鯉左腕が“黒田流”投球術でチームを今季初の4連勝に導く。

 緊張、不安、興奮が入り交じった表情で、戸田が今季初登板の意気込みを語った。黒田の故障離脱で巡った今季初登板。チームは巨人を倒して3連勝中。「いよいよですけど。あまり考えないようにしたい」と必死に平常心を強調していた。

 最速149キロ直球を軸に、スライダーとチェンジアップで、緩急を付ける投球が持ち味。もともとフォークの握りから「引っ掛ける感じで投げる」というチェンジアップに新たな変化を加えた。

 「持ち方と(球の)抜き方で、変化が大きくなった。中指に薬指を添えるイメージで。幅が広がった」。2つともチェンジアップだが、昨年までの同球は140キロ台でシュート系の変化。新球は130キロ台前半で沈んでいく。昨秋キャンプで、元投手コーチの山内泰幸氏から助言を受けた。

 開幕2軍スタートとなった21歳だが、7試合の登板で6勝無敗、防御率1・66とウエスタンでは圧倒的な成績を残す。加えて「勉強になった」と話すのは、併殺打を取る黒田の投球術。戸田も新旧チェンジアップで新境地を開拓した。

 「黒田さんはピンチで併殺をしっかり取る。こういう攻め方をしたらゴロを打ってくれるのかと、勉強させてもらいながら見させていただいた。ファームでもその球で、ゲッツーが取れました」

 オフは1日4食など体重増を図ったが、キャンプで結果が残せず失敗に終わった。「いい付き方じゃなかったですね」。2軍では75キロから72キロまで再び、体を絞ったことで好結果が生まれた。「(4連勝なら)今季初ですよね。僕で流れを切らないようにしたい」と戸田。生まれ故郷で連勝バトンをつなぐ。進化した姿で虎を封じる。

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