調整が…マエケンてるてる坊主に祈った

 「広島春季キャンプ」(2日、沖縄)

 広島・前田健太投手(25)が2日、てるてる坊主を作りキャンプ最終日の3日が晴天となることを祈った。この日、日本ハムとの練習試合(コザしんきんスタジアム)が雨天中止。今年初の実戦登板が流れた。急きょ3日に組まれた紅白戦に先発する。今後の調整に大きな影響を及ぼすだけに、晴天をお願いします!

 お天道さま、お願いします‐。雨のため日本ハムとの練習試合が中止。急きょ、キャンプ最終日の3日に紅白戦が組み込まれた。前田は「明日(3日)雨が降らないようにてるてる坊主を作って寝ます」と自虐的に悔しがった。

 今年初の実戦登板。2回を投げる予定だった。「楽しみにしていた」。新球スプリットを試すなど、眠っている闘争本能を呼び起こすはずだった。

 以前から雨男と呼ばれている。一昨年、昨年と雨で登板を流したこと、翌日にスライド登板したこともあった。自身も「持ち味を発揮しました。やっぱり雨男」と笑うしかなかった。

 3月28日、中日との開幕戦(ナゴヤドーム)の先発が決定している。逆算し調整してきたが、微妙に狂った。急きょ組まれた紅白戦で初実戦を踏むことが決まった。

 ただ、3日の天候予報も不安定だ。秘策は昔から伝わる風習の一つ、てるてる坊主だ。

 雨と言えば忘れられない思い出がある。2年目の08年6月11日。その年は5月16日の巨人戦に投げて以降、登板日が雨で流れ続けていた。先発予定だった翌12日のロッテ戦(千葉)の天気予報も雨。谷間の先発要員として1軍に帯同していた。「投げないと落ちると思った」。その一心で「てるてる坊主を作りました」。

 プロ2度目の先発は5回0/3、5失点(自責4)。それでも再びチャンスをもらい6月18日の日本ハム戦(広島市民)で8回2安打無失点と好投しプロ初勝利をつかんだ。その後、ローテ入りし9勝。結果的にあのてるてる坊主が転機となった。

 この日はキャッチボールなどで調整した。「1日ずれただけ。自分の持っているものを確認したい」。自然体で臨む構えの今年初の実戦。後はてるてる坊主に晴天を祈るのみだ。

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