野村監督嘆き節 若鯉元気なさ過ぎる

 「練習試合、西武8‐0広島」(19日、南郷)

 広島・野村謙二郎監督(47)が嘆き節だ。19日、今年最後の実戦となった西武との練習試合(南郷)で0‐8と惨敗。来春キャンプの1軍メンバーを決めるための、重要な参考資料にもかかわらず、アピールできた選手はいなかった。元気のない若鯉に指揮官の表情はさえなかった。

 バスへと向かう通路で、野村監督の表情が曇った。今年最後の実戦となった練習試合で大敗。しかも、来年の春季キャンプ1軍メンバー選考に重要と位置づけた一戦で、投打とも目立った選手はいなかった。「戦う姿勢が見られなかった」。厳しい言葉で試合を振り返った。

 開幕ローテ候補の1人、中村恭がつまずいた。二回だ。育成・アブレイユにバックスクリーン左へ先制を許す特大ソロなど2失点した。悪癖の制球難も露呈し毎回の3四球を与えた。3回4安打2失点(自責1)。「コントロールを意識し過ぎて四球を出す。3回を投げれば3個。そういうところが抜け切れていない」と野村監督。期待を寄せるだけに、左腕のふがいない投球を嘆いた。

 2番手の今井も崩れた。3回6安打6失点(自責1)。さらに中継ぎ候補の岩見は2回2安打無失点ながら安定感を欠いた。

 打撃陣もアピールに失敗した。レオ投手陣の前にわずか4安打。「9番・右翼」でスタメン出場した12年度ドラ1の高橋は、「実力不足」と3打数無安打だった。「気迫というか戦う姿勢。ねじ伏せてやろうという気持ちが伝わってこなかった」(野村監督)。期待した若鯉の物足りなさに唇をかみしめた。

 試合後、スタッフ会議が行われ1軍メンバーの骨子が固まった。例年通りなら、1月下旬に行われる同会議後に正式発表される予定だ。

 ただ、来年も今年同様に、1軍は2軍と同じ日南で春季キャンプをスタートさせる。例え2軍スタートとなったとしても、アピール次第で即座に1軍への合流は可能となる。

 16年ぶりにAクラス入りした今季。シーズンを前に野村監督は「1、2軍を含めて全員で戦う」と力を込めていた。23年ぶりの優勝を目指して戦う来季。今季以上にチーム力が問われる1年になる。

 この試合でアピールできなかった若鯉たち。この悔しさを糧に、さらなる成長を遂げてくれるに違いない。

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