大竹6連敗…また背信5回5失点KO

 「広島1-7阪神」(7日、マツダ)

 広島の大竹寛投手(30)が泥沼から抜け出せない。5回5失点でKOされ、7敗目。これで登板10試合連続で勝ち星から見放され、06年以来、自己ワーストタイの6連敗となった。暑さの影響か、持ち前の粘り強い投球が影を潜めているが、初のCS進出のためにも必要不可欠な選手だけに、何とか復調を期待するしかない。

 また勝てなかった。いったいどうしてしまったのか。阪神打線の餌食となり、5回5失点でマウンド降りた大竹。5月22日の西武戦(西武ドーム)で5勝目を挙げて後は、登板10戦連続で白星なし。「こういう投球をしてチームに申し訳ないです」。底なし沼から抜け出せず、苦悶(くもん)の表情でベンチを引き揚げた。

 立ち上がりから本来の姿ではなかった。一回、いきなり先頭の今成に四球を与えてピンチをつくると、マートンに痛打され、あっさり先制点を奪われた。二回は3者凡退で抑えたが、三回、四回、五回と続けざまに先頭打者に出塁を許した。

 これでは苦しい投球になるのも無理はない。守備のリズムが悪くなるのも当然で、三回は無死一塁で、鳥谷のゴロの打球を処理したキラが併殺狙いで二塁へ送球したが、これを小窪が後逸。併殺のはずが一転、無死二、三塁のピンチへと広がり、坂の犠飛で失点した。

 立ち直るきっかけを失い、あとは崩れるだけだった。四回は3安打を集中され、五回は新井良に被弾。「反省するところは反省します」と先頭打者の出塁を悔やみ、中5日での登板が続いたことには「それが(不調の)原因ではない」と言い訳をしなかった。

 ローテの軸として信頼していた右腕の不振に、野村監督も頭を悩ませた。「思うように投げられないというジレンマが投球の姿に出ている。もっと楽しむというか、思い切ってやって欲しい。何だか1球1球考え込んでしまっているように見える」。試合後には大竹を監督室に呼び、話し合いを行った。

 前回の登板後にはビデオでフォームをチェックした。自分でも原因は分かっているはずなのに、思い通りにいかない。猛暑の夏に「暑くて動けない」とこぼしたが、それが不振の要因なのかもしれない。指揮官は「チームのムードメーカーだし、頑張って欲しい」と復調を切望した。

 CS進出のためには必要不可欠な戦力。次回登板こそ体も気持ちも切り替え、本当の大竹の姿を見せてもらいたい。

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