野村鯉が東京D12連敗で緊急テコ入れへ

 「巨人6-2広島」(4日、東京ド)

 野村鯉が緊急てこ入れを敢行する。巨人に完敗し、屈辱の東京ドーム12連敗を喫した試合後、広島首脳陣が緊急ミーティングを行い、4回6失点と炎上した中崎翔太投手(20)と、打撃不振の天谷宗一郎外野手(29)の2軍降格を決定。代わりに岩本貴裕外野手(27)が5日から、中継ぎ強化として新外国人のミゲル・ソコロビッチ投手(26)が6日から1軍に昇格する。

 失投の一言では片づけられない1球だった。それは二回の中崎の投球だ。3連打で無死満塁となったが、村田、脇谷を連続三振に仕留め、2死満塁までこぎ着けた。次の打者は投手の菅野。何とか粘ったと思った瞬間、無造作に投げた初球の真っすぐを「1、2、3」で振り抜かれ、右前へ運ばれた。

 予期せぬ形で先制点を奪われ、マウンド上の中崎は明らかに動揺していた。ここから巨人打線の餌食になる。長野に右翼席へ満塁被弾。さらに松本哲、坂本に連打を浴びて、この回大量6点を失った。

 菅野への初球を「簡単に行きすぎました。悔やまれる1球です」と反省したが、後の祭り。たった1球の“ミス”が命取りになってしまった。

 野村監督は怒りを通り越していた。投手に打たれ、その直後に満塁被弾という最悪のパターンに「記事にするならばそうだろうね」と吐き捨て、「その前から打たれた球は、捕手のミットよりもストライクに近かった」と根本的な制球力不足を指摘した。

 昨秋のキャンプから期待していただけに、中崎の2試合連続となる背信投球は悲しかった。「もう一つのところだけどね。結果が伴わないのは、何かが足りないことだと思う」。厳しい口調で反省を促した。

 試合後の緊急ミーティングでは中崎の降格が決まった。さらに4月24日の昇格から1本も安打がない天谷にも、2軍行きを伝えた。代わりに5日には岩本が今季初めて1軍に昇格。さらに右肩痛などで調整が遅れていた新外国人のソコロビッチも、6日から初昇格することが決まった。

 てこ入れ策は今後も続き、10日からの中日3連戦(マツダ)に、右肩痛で離脱した野村を先発ローテに戻すことも決定的となった。4位に順位を落とし、チーム内も慌ただしい状況の野村鯉。このままズルズルと泥沼にはまる前に、一刻も早く態勢を整えなければならない。

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