マエケン調速調整!WBC球問題ない

 「広島春季キャンプ」(1日、日南)

 プロ野球は1日、宮崎県で4球団、沖縄県で8球団がキャンプインし、3・29開幕戦に向けてスタートを切った。宮崎県日南市でキャンプを張る広島は、WBC日本代表候補の前田健太投手(24)が、自身3年ぶりとなるキャンプ初日にブルペン入り。侍ジャパンの柱が超速調整を見せた。

 最後のはずの20球目を投じた瞬間、前田健は「あーっ」と絶叫した。悔しげに捕手にあと1球を要求して投げ、ブルペンでの投球練習を締めた。首脳陣、報道陣、ファンからブルペンでの注目を一身に浴びた、侍ジャパン背番号20の“出陣式”だった。

 捕手を立たせて20球を投げた後、座らせて20+1球。いずれも背番号を意識してのものだ。「意識しないといえばウソになる。最後はタイミングが合わず、ダメだったのでね。僕はそういうのはイヤなので、きちんと投げて終わりたかった」。投球練習後は苦笑いで振り返ったが、誤算といえるのは球数だけだ。

 予定していた通り、3年ぶりとなるキャンプ初日のブルペン入り。直球に加えカーブも3球投げた。例年、スロー調整の右腕が、日本のエースとして超速スタートを切った。

 使用したのはWBC公式球。ブルペンで投げるのは初めてだったが、年明けに米ハワイで2週間行った自主トレでも使用しており「今は違和感はなく普通。(捕手が)座った方が投げやすい」と問題なし。むしろ「スライダーとかは変わると思う」と、WBC球ならではの変化球の軌道を楽しみにした。

 今後は一気にギアを上げる。「今はまだ5割。次は全力で投げ、その次に打者。仕上がっていなくても打者相手に早く投げたい」と、7日からの第2クールにもフリー打撃登板を志願。15日から始まる宮崎での代表合宿へ向け「時間はない」と、気を引き締めた。

 日南入りした前日には、野村監督から「今村とチームを代表して出場してほしい」とエールを送られた。まずは3連覇がかかる日本代表を担い、その後はカープを背負う。その心構えはできている。

 「シーズンの前に大事なことがある。まずはそっちに全力を注いで、その後にシーズン。WBCに出ることが自分のレベルアップにつながる」。野球人生最大の舞台へ向け、マエケンが全身全霊をかける。

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