新井コーチ堂林改造「強い時代が来る」

 前オリックス2軍監督の新井宏昌氏(60)が23日、マツダスタジアム内の球団事務所で正式に契約を交わし、広島の1軍打撃コーチに就任した。31日に始まる秋季キャンプからチームに合流する予定で、今季得点力不足に悩んだ鯉打線の改革に着手することを宣言。今季リーグ最多の150三振を喫した堂林翔太内野手(21)の改造に乗り出すことも明かした。

 穏やかな口調の中に、やる気がみなぎっていた。鮮やかなオレンジ色のネクタイを締め、スーツを身にまとった新井氏は「この還暦の年で、赤いユニホームを着させていただき、感激している」と笑みを浮かべながらも、「来年結果を出さないといけない、というプレッシャーがかかっている」と本音を漏らした。

 今季は得点力不足に悩み続けた鯉打線。その立て直しを請け負うことになるが、自信はある。現役時代は通算2038安打をマークし、引退後もコーチとしてイチロー(現ヤンキース)や谷(現巨人)らを指導。名選手を育てた打撃理論は健在で「野手も若い人が多いから、やりようによっては強い時代が来る可能性があると思う」と力強く言い切った。

 意欲を見せたのは堂林の改造だ。オリックス2軍監督時代にウエスタンで対戦した時から注目していたというが、「今年は150三振ですよね。私の(現役時代の)5、6年分の三振を1年でしている。これだけ三振するとアベレージは上がらない」とばっさり。ただ「三振さえ減ればアベレージも上がる」と付け加えた。

 三振を減らす練習法は、すでに頭の中に描かれている。ティー打撃で外角低めの球を逆方向へ低く打ち返す練習だ。「外角低めを引っ張っては打率は上がらない。それができれば甘い球が来るようになる」。実際にダイエー(現ソフトバンク)の打撃コーチを務めた03年に、井口(現ロッテ)にこの練習を徹底させ、前年・259だった打率を・340まで上げた実績がある。

 堂林だけではない。岩本や松山ら左打者にも「1、2軍を行ったり来たりする選手は結果を出そうと力んでいる。技術面と精神面のバランスが取れれば」と指導していくつもりだ。

 秋季キャンプからチームに合流する予定。「キャンプでは構え方や、バットの選び方をじっくり見たい」。来季の野村鯉の巻き返しは、“新井塾”の成果にかかっている。

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