高川学園・木下 3度出場聖地で“魔物”にのみ込まれた六回「球場の雰囲気が変わった」次はプロで「絶対ここに戻ってくる」

 「全国高校野球選手権・3回戦、天理6-3高川学園」(15日、甲子園球場)

 聖地に棲(す)む魔物。居場所は不明だが、よく出る刻(とき)は、どうやら分かってきた。クーリングタイム直後、のっそりと顔をのぞかせ、プロ注目の本格右腕、高川学園(山口)の木下瑛二投手(3年)に覆いかぶさった。

 3点リードの六回。そこまで無失点投球の木下は先頭の3番・永井からの3連打で1点を失い、4人目に四球。ここでマウンドを宮崎に託したが、結局この回4失点で逆転を許した。

 永井のヒットから「球場の雰囲気が変わって、のみ込まれた」と木下。昨夏から3季連続出場と、十分に場慣れしているエースでさえ、自分を見失うことがあるのが、甲子園だ。

 一方で、五回までに天理の投前バントを2度、併殺に処理する高い能力も「甲子園でやってきたからこそ、守備も成長できた」。この場所は、そんな顔も持つ。

 九回、木下は再びマウンドに立ち「チームに流れを持ってこよう」と無失点に抑えた。しかし、逆転はならず、木下の夏は終わった。

 「幸せな場所で、悔しさもたくさん感じた。一生の思い出になります」と振り返った甲子園。将来は「プロ一本」。グラウンドに一礼して「絶対、ここに戻ってくると思いました」。プロとして、魔物も逃げ出す、絶対エースを目指していく。

 ◆木下 瑛二(きのした・えいじ)2008年5月20日生まれ、18歳。香川県出身。179センチ、85キロ。右投げ右打ち。投手。小学時代は地元チームに加え、タイガースジュニアにも所属。牟礼中では高松庵治ヤングストーンズで全国制覇。高川学園では1年時からベンチ入りし、今回で3季連続甲子園出場。MAX147キロの直球とカーブ、スライダー、チェンジアップ。遠投は105メートル。

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