早大 32年ぶり天覧試合サヨナラ勝利 “通訳兼選手”霜が2試合連発 九回徳丸が決勝打
「東京六大学野球、早大5-4慶大」(31日、神宮球場)
32年ぶりに天皇陛下が観戦の天覧試合として最終節の2回戦が行われ、早大が勝ち点4の慶大に5-4で逆転サヨナラ勝ちし、1勝1敗となった。早大は2年生コンビが活躍。七回に代打・霜結太外野手(マクレーン)が2試合連続の本塁打。3-4の九回は同点に追いつき、最後は徳丸快晴外野手(大阪桐蔭)が決勝打を放った。慶大は3回戦に勝てば、勝ち点5で5季ぶりの優勝が決まる。慶大が敗れれば、勝ち点4で日程を終えている明大が勝率で上回り、2連覇となる。
天皇陛下の前で、ライトスタンドのえんじ色ユニホームが揺れる。サヨナラを確信したナインがベンチから飛び出し大はしゃぎ。連日の活躍を見せる霜は勝利のホームを踏み「今はもうすごすぎてあんまり言葉にできないです」と感無量の様子でぎこちない日本語を口にした。
この日は2-4の七回1死に代打で出場し、高めに浮いた直球をフルスイング。左翼席へソロを放ち、前日の公式戦初出場初本塁打から2試合連発とした。2打席目の九回は無死二塁から左前打を打って好機を拡大し逆転勝利につなげた。
日本人の両親を持つ霜はアメリカで生まれ育ち大学から日本に来た。身長167センチながら豪快なスイングが持ち味。打撃練習での姿が小宮山悟監督(60)の目につき、今春の米国遠征に「通訳兼選手」として帯同。指揮官は「米国遠征がなければ彼を1軍に入れることはなかった」と“秘密兵器”誕生秘話を話した。
霜は米マクレーン高時代は「500人もいないくらいの観客だった」といい、伝統の早慶戦、さらには1994年春の同戦以来で令和初となった天覧試合の雰囲気に「(人の多さに)驚いた。本当にすごかった」と感嘆した。天皇陛下と長女の愛子さまが来場された四回表終了後は整列で出迎え、試合終了後も整列で見送る貴重な経験となった。「(両親に)天皇陛下の前でホームランを打ったって言いたい」とくしゃっと笑みを浮かべた。
