智弁学園・杉本真滉“一瞬の涙”は夏への糧に 球数制限の中奮投も7失点 それでも収穫の5戦4勝
「選抜高校野球・決勝、大阪桐蔭7-3智弁学園」(31日、甲子園球場)
最後のアウトをベンチで見届けると、喜ぶ大阪桐蔭を前に思いがこみ上げた。球数制限ギリギリまで投げ込んだ智弁学園・杉本真滉投手(3年)の目からは、大粒の涙があふれ出た。
「自分の実力が足りないってことは、こういう場ではっきり分からせていただいた。夏に向けてしっかり1からやっていきたい」
1週間500球以内という球数制限の中、決勝戦で残された球数は131球。先制点を許しながらも懸命に粘ったが、同点の七回に捕まった。先頭からの3連打で無死満塁を招き、押し出し四球で勝ち越しを許す。さらに2死二、三塁で2点適時打を浴びるなど計4失点。七回を終えて128球となり、計7失点で降板に。2番手・田川璃空投手(3年)には「思い切って行ってこい」と声をかけ後を託した。
昨秋の近畿大会では悔しさをあらわにした態度を指摘され、「人間性から変わらないと」と周囲のことを考えた行動を心がけてきた。この日も試合直後の取材で目を潤ませながらも暗い顔を見せず、「全員が真っすぐでも引っかけても当ててくるので、自分の投球より上だった」と潔く相手打線をたたえた。その上で5戦4勝の結果を振り返り「打たせて取ることも、三振を取りたい時に取ることもできたのは収穫」と成長を口にした。
チームメートへの声かけや優勝校への称賛-。“一瞬”だけ見せた涙の後は優しい表情と前向きな言葉で最後の夏へ目を向けた。
◆杉本 真滉(すぎもと・まひろ)2008年7月8日生まれ、17歳。兵庫県明石市出身。177センチ、86キロ。左投げ左打ち、投手。小1から枝吉パワーズで野球を始め、野々池中では神戸中央シニアでプレー。智弁学園では1年春からベンチ入りし、同夏の甲子園出場。
