熊本工・山岡 ライバルと果たした再会の約束、続きは夏へ 試合中に何度も感じた視線「慶二がチラチラと」
「選抜高校野球・1回戦、大阪桐蔭4-0熊本工」(24日、甲子園球場)
熊本工・山岡勇陽内野手(3年)は念じていた。先制された初回。大阪桐蔭の1番が親友の仲原慶二外野手(2年)だった。「(自分の守る)サードに来い!と。サードゴロをさばいてやるって。でもヒット。さすがでした」。結果は中前打。その直後に先制のホームを踏まれた。
聖地で再会する約束はかなった。山岡と仲原は中学時代に熊本泗水ボーイズでチームメート。当時はお互いの家に寝泊まりするほどの仲だった。1学年上の山岡が熊本工への進学を決めた際は「慶二に熊工来いよと言いました。一緒に野球やろうと」。2人で甲子園を目指すことが夢だった。
ただ、仲原は強豪の大阪桐蔭へ。そこから2人の目標は甲子園での対決に変わる。今大会の抽選会。1回戦での対決が決まると、お互いの母親を通じてメッセージをやりとり。2人で「奇跡」と喜び合った。
自らの打球は友へ向かって飛んでいく。1点を追う二回2死二塁。同点機で迎えた打席で山岡が放った飛球は、左翼を守る仲原のグラブに収まった。「ヒットにしたかった」。浮かべた表情は悔しげでありながら、どこかうれしそうにも映る。
試合中に何度も感じた視線。「慶二がチラチラと」。八回に仲原が三走となった時に「(左飛を)打ってきたな」と言われ、「ヒットにしたかったわ」と返した。山岡が夏を見据える。「夏は絶対に勝ちます」。2人の青春は、まだ続きがある。





