花咲徳栄 遊ゴロで2点!適時打なし3安打で勝利 23年前死闘サヨナラ負け東洋大姫路に雪辱
「選抜高校野球・1回戦、花咲徳栄3-2東洋大姫路」(21日、甲子園球場)
1回戦3試合が行われ、花咲徳栄(埼玉)は東洋大姫路(兵庫)に3-2で勝利した。八回に岩井隆監督(56)の“奇襲”で逆転に成功し、エース・黒川凌大投手(3年)が2失点完投。2003年の選抜大会準々決勝で延長十五回引き分け再試合の激闘の末、敗れた相手に24年越しのリベンジを果たした。
甲子園の借りを、甲子園でしっかり返した。花咲徳栄・岩井監督のタクトが光った。1点を追う八回。前の回までわずか1安打だったが、安打と失策で1死満塁とし、指揮官の次男・岩井の押し出し死球で追い付いた。
「ここはもう、動かないといけない」。なおも1死満塁で、岩井監督が勝負に出た。三走には既にDH・中森の代走で山田を送っていた。さらに二走にも走塁のスペシャリスト、更科を起用した。2番・鈴木の打席でフルカウントとなった6球目。一走・岩井と二走・更科がスタートを切った。ゴロを捕った遊撃手が二塁封殺を諦めて一塁へ送球する間に、更科が迷わず三塁を蹴った。
一気に2人が生還。岩井監督は「練習試合の時からツースリー満塁でエンドランはよくやっていた」と明かし、鈴木も「転がして1点ということを(練習から)やってきた」と胸を張る。“奇襲”で勝ち越しに成功した。指揮官は「DHの恩恵」と振り返った。いつもなら代走一人、守備要員一人だったが、今春から導入されたDH制に伴い、代走2人をメンバー入りさせていた。「狙った作戦でした」。適時打なし、わずか3安打で勝利をもぎ取った。
16年ぶりの春1勝。因縁の相手だけに喜びもひとしおだ。2003年の選抜大会準々決勝では東洋大姫路と延長十五回引き分け再試合となり、翌日に延長十回サヨナラ負けを喫していた。当時も指揮を執っていた岩井監督は「九回に追い付かれるんじゃないかという嫌な予感はあったが、何とか27個目のアウトを取ってくれた」と表情を緩めた。「次は一回から九回までいい野球をしたい」。日本文理との次戦へ静かに闘志を燃やした。
