巨人・長野久義氏 引退試合で魅せた!代打で149キロ撃ち&右翼守備で飛球処理「周りの方に恵まれた野球人生」
「オープン戦、巨人1-8日本ハム」(14日、東京ドーム)
敵、味方はない。巨人・長野久義氏が魅せるラストダンスに、東京ドームが一つになった。「本当に周りの方に恵まれた野球人生だと思います」。走攻守で躍動し、刻んだ16年間の最後の足跡。その大きな背中へ、何度も「長野久義」コールが鳴り続けた。
主役の登場をスタンドも今か、今かと待っていた。八回。ネクストに背番号「7」が向かうと、大歓声が背中を押した。代打で打席に入り、カウント1-1から3球ファウルで粘り迎えた6球目。149キロをはじき返した。「キャッチャーの進藤は高校(筑陽学園)の後輩。セカンドの上川畑は大学(日大)の後輩なので、捕るかなと思ったんですけど。よかったです、捕らなくて」。イタズラな笑みを浮かべて一打を振り返ったが、鮮やかな中前打で最後のHランプをともした。
さらに岸田の右前打には全力疾走で二塁を蹴った。三塁まで到達し、直後の守備では右翼へ。慣れ親しんだ場所からの景色を目に焼き付け、「本当にいつも励ましてもらっていました。本当にありがたい声援をいつももらっていました」と長野氏らしく笑った。
日大4年時の2006年度ドラフトでは、巨人入団を希望しながら日本ハムの4巡目指名を受けて入団拒否。当時の山田担当スカウトがこの日、東京ドームを訪れていた。ずっと連絡をくれていた一人だ。「本当に16年間お疲れさまという言葉とよく頑張ったね、と」。その生きざまを刻んだ最後の夜。鳴りやまない拍手は、16年間の野球人生へ送られた最高のエールだった。





