オリックス“二刀流”ルーキー ドラ6石川ケニー「大谷翔平になろうとかない」「唯一無二」目指す

 オリックスからドラフト6位で指名された石川ケニー投手(21)=米ジョージア大=が横浜市内で独占取材に応じ、現在の心境や将来のビジョンなどについて語った。茨城・明秀学園日立高時代に甲子園に春夏連続出場した後、亜大を中退。単身渡米して米国の大学で実力を磨いた。投打「二刀流」を続ける異色の21歳が目指す先はどこなのか-。

 「今野球、めちゃくちゃ楽しいです」。今年から名門ジョージア大に編入し、日本人選手で初めて全米一と呼ばれるサウス・イースト・カンファレンス(SEC)でプレーする。大学ではミネソタ・ツインズの元投手コーチ、ウェス・ジョンソンさんの下、メジャー仕様の最新鋭設備に囲まれる。そんな好環境で、速球は最速97マイル(156キロ)まで上昇した。

 オリックスからの指名は“夢の中”で受けた。アメリカでは朝の時間帯。寝ぼけ眼で携帯を見ながら「あ!ドラフトだと思って親に電話しました。素直にうれしい。ずっと日本でやってきて、名前が呼ばれるのは特別なこと」。球団への感謝の言葉を口にした。

 来夏には大リーグでドラフト指名を受ける可能性もある。サイ・ヤング賞右腕ポール・スキーンズ(パイレーツ)もプレーしていたSECで実力を発揮すれば、違う景色も見える。今は「野球がうまくなりたい」の一心。決断はメジャーのドラフト後となりそうだ。

 亜大2年時の夏休み中に知人の紹介で米国の「サマーリーグ」に参加した。「毎日、パーティーみたいで楽しかった」と、米国の大学へ転校する道を選んだ。まずシアトル大で2シーズンプレーし、自分のプレーをまとめたハイライト映像をSNSや野球関係者がアクセスできるポータルサイトに投稿。名門ジョージア大の指導者から評価され編入が許可された。

 将来はプロしか考えていない。どんな選手になりたいのか-。間髪入れずに答えが返ってきた。「オンリーワンっす。大谷翔平になろうとかはない。唯一無二。こんな選手はいない、石川ケニーは石川ケニーだみたいな。トップになる自信はあります」。

 ◇石川ケニー(いしかわ・ケニー)2004年4月7日生まれ、ハワイ出身の21歳。180センチ、85キロ。左投げ左打ち。小2の時に家族で日本へ移住。明秀学園日立では3年春夏に甲子園出場。その後亜大を中退し、渡米してシアトル大に入学。ジョージア大に編入した。日本人の父と米国人の母を持つ。最速150キロを超えるストレートに加え、長打力も魅力。

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